
0120-504-216
営業時間:平日9時〜18時
「フィリピン人の国民性は?」と聞かれると、多くの人が「明るい」「陽気」「フレンドリー」といった印象を思い浮かべます。
フィリピンは7000以上の島々からなる多民族国家で、豊かな自然やリゾート地としても知られていますが、それ以上に注目すべきは現地の人々の温かさやホスピタリティです。
本記事では、実際にフィリピンに滞在した経験や現地での留学エージェントとして何十回もの視察を通して見えてきた、フィリピン人の国民性や価値観、文化的背景について詳しくご紹介します。
異文化理解を深めたい人、フィリピンへの留学や旅行を検討中の人はぜひ参考にしてください。
フィリピン人の性格を一言で表すと、みんな口を揃えて「陽気でフレンドリー」と返します。日本人と違って誰でも初対面から打ち解けやすく、以前から友達だったかのように接してくれるため、臆することなく話せます。
公共の場だけではなく、スーパーや薬局などでも店員さんがノリノリで店内の音楽に合わせて歌ったり踊っていたりしている姿を初めて見た時はびっくりしました。ただ、私は何十回もフィリピンに渡航しているため、その光景もだいぶ見慣れました。
日本と違って窮屈じゃないので孤独を感じにくいという理由で、短期旅行や留学でフィリピンに訪問した人の中には、そのまま長期ステイや移住をする日本人も少なくありません。
また、スーパーの電気屋さんのカラオケマシーンで誰かが熱唱しているのも当たり前ですし、ちょっと音楽が流れるだけで身体が自然と踊りだすといったエンターテイメント文化が根付いているため、人前で歌ったり笑わせることにたけている人も多いのも特徴です。
フィリピン人は、家族を最も大事にします。仕事を第一に考える日本人とは真逆の価値観を持っています。家族のために働き、家族の幸せを自分の幸せと考える人が多いのが特徴です。成人しても両親と同居するのも一般的で、親戚と大家族で生活することも珍しくありません。
そのため、「家族の病気」や「家族の大事な日」には仕事を休むことも多くなります。ビジネス関係者は、このようなフィリピンの文化的背景を理解することが、良好な関係構築には欠かせなくなるでしょう。
フィリピン人のホスピタリティ精神は強く、訪問者に対して親切に接する文化があります。知らない人でもお願いすれば家の中に入れてくれたり、ご飯を食べさせてもらったり、日本人では考えられない感性を持っています。
余談ですが、私はフィリピン人の友人の知らない人の誕生日パーティに招待されて、食べて飲んで帰ってきたこともあります。
フィリピン人は非常にホスピタリティ精神が強く、特に訪問者に対して親切に接する文化があります。知らない人でも道に迷っていれば声をかけてくれることもあるため、日本のような「おもてなし」の心があります。
私が路上で馬乗り体験をしていた時に、乗り方が下手なせいで落馬した時も、多くの若者が駆けつけてくれて看病してくれたこともあります。ちょっとローカルな道を歩いているだけで、半裸のおじさんたちの飲み会にいきなり参加させてもらい、一緒に飲んだことも何度もあります。
これは「困っている人を助けるべき」という信仰心が根底にあることが理由だと考えられています。
フィリピンでよく耳にするのは「フィリピン・タイム」という言葉です。これは、時間をきっちり守り、そして物事を計画通りに進めることが当たり前になっている日本人には理解できない考え方です。
時間に対するルーズさを表す言葉で、約束の時間にいつまでたっても現れないということが珍しくありません。これは1対1の個人的な約束だけではなく、大学や病院・行政の中でもそのような慣習がまかり通るという日本人からは信じられない「フィリピン・タイム」が受け入れられています。
日本人だと怒りそうですが、フィリピン人は待たされることに慣れており、嫌な顔一つしません。いつもイライラしているのは外国人だけです。
この背景には、ラテン系の文化や暑い気候、社会全体のリズムが関係しており、時間よりも人との関係を重視するという価値観が根付いているからだと言われています。そのため、公共交通機関のバスやローカルバスのジプニーですら時刻表そのものが存在しないという地方も多いです。
この慣習に慣れるのには、正直時間が掛かると思います。
フィリピン人と一緒に働くとわかるのですが、計画性が全くありません。「柔軟性やその場対応」の文化が反映されているため、厳密なスケジュールを立てることはしません。
現場の状況や人間関係を重視し、臨機応変に対応するスタイルが好まれます。そのため、日本式の「きっちり管理・時間厳守」を持ち込むと、嫌われる傾向があります。それよりも、余裕を持ったスケジュールでいかに柔軟に対応していくのかという考え方へシフトすることが大事になります。
フィリピン人は、自己主張が強いため、自分の意見をはっきり伝える文化があります。ただ、一方で人の話も否定せずにうまく合わせることもできるため、協調性ももちわせています。
グループ内の話し合いでは、全員が発言できるように気を配ることや対立を避ける言葉が選ばれるなど、争いを避ける一面も良く見られます。
これは、フィリピンという国がもともとスペインに統治される前、それぞれの民族は争いが嫌いで、小さなテリトリーの中で長年うまくやってきた文化が残っているからなのかもしれません。
フィリピン人は、プライドが非常に高い人種です。そのため、職場でのミスを人前で指摘する行為はご法度となります。それよりも、個別に優しく伝えてあげる方が効果的で、相手も親身に話をきいてくれるようになります。
フィリピン人には、「自分を大切にする心」があるため、相手に恥をかかせないことが重要視されます。それを知らない外国人が一緒に働き、頭ごなしにみんなの前で叱れば、それが原因でトラブルになることが多々あるため注意しましょう。
フィリピン人の80%近くがカトリック教徒です。毎週日曜日には子供のころから大人になっても教会に通うのが一般的で、日曜日になると教会には多くの人が出入りしています。
フィリピンの祝日にホーリーウィークなど宗教行事と関連するような特別な日も多いことも、宗教が彼らの日常生活に溶け込んでいるといえるでしょう。
この宗教観は、道徳観や家族観、さらにはホスピタリティにも大きく影響しており、フィリピン人の価値観を理解するのに欠かせない要素です。多くのフィリピン人が大事な行事がある祝日に仕事をすることを嫌い、代わりにクリスマスやイースターなどは家族と過ごすことを最優先します。
ふぃいピン人は、「陽気でフレンドリー」「家族を大事にする」「ホスピタリティがある」といった特徴が目立ちます。さらに、時間に対する考え方やプライドを大切にする文化など、日本とは異なる価値観があることも知っておきましょう。
こうした違いを理解し、尊重することで、これからフィリピンへ留学、ビジネス、旅行に行く人たちはその体験が楽しいものになるはずです。異文化交流の第一歩として、国民性や彼らの宗教観を知ることは非常に大事なことです。
私もバックパッカーで世界を回った時、その国のメインの宗教を先に知ることから始め、そしてそれが彼らの生活や価値観そして考え方にどのように影響しているのかを観察するようにしていました。
そうすると、たとえ日本人とは大きく考え方や価値観が変わっていたとしても彼らの視点に立って世界を見つめることができるので、新しい気づき、そしてそこから生まれる人との交流も爆発的に広がるという経験をしました。
異文化交流の第一歩として、国民性を知ることは非常に重要です。ぜひフィリピンの人々との出会いを通じて、豊かな人間関係を築いてみてください。