フィリピン留学の奨学金【2026年版】語学留学で使える給付型と使えない制度

奨学金

「フィリピン留学の費用を、奨学金で少しでもまかなえないか」

この記事は、フィリピンの語学学校への留学(数週間〜1年)を考えている高校生・大学生・社会人とその保護者の方に向けて、2026年度の奨学金・留学支援を、各制度の公式の募集要項で確かめてまとめたものです。

先に結論をお伝えします。語学学校で英語を学ぶ「だけ」の留学に使える国の給付型奨学金は、ほとんどありません。一方で、高校生・大学生なら、語学学習に現地での活動を組み合わせた計画で「トビタテ!留学JAPAN」に応募できます。住んでいる県によっては、語学留学も対象にした支援もあります。

ネットで見かける「留学奨学金まとめ」には、海外の大学で学位を取る人向けの奨学金が多く混ざっています。この記事では、語学留学で使えるものと使えないものをはっきり分けて書きます。

この記事の確認記録
執筆:田中慎一(代表・現地視察70校以上)/確認:フィリピン留学Hub編集部
最終確認:2026年9月24日
誤りに気づかれたらお問い合わせフォームへ。確認して訂正します。

語学留学で使える奨学金・留学支援の一覧(2026年度)

フィリピンへの語学留学で使える可能性がある制度を、2026年度の募集要項をもとに一覧にしました。「語学学校だけの留学」の欄が×でも、条件を満たせば使える制度があります。くわしくは、それぞれの節で説明します。トビタテ・埼玉県・兵庫県の2026年度分の募集はすでに締め切られています。次の募集の目安は、それぞれの節に書きました。

スクロールできます
制度対象語学学校だけの留学返済フィリピンの場合の金額(2026年度)
トビタテ!留学JAPAN
【高校生等対象】
高校生など×
(現地での探究活動を含めば対象)
不要奨学金 31日ごとに12万円
+留学準備金 21万円
トビタテ!留学JAPAN
【大学生等対象】
大学生・短大生・専門学校生・大学院生など(30歳以下)×
(現地での実践活動を含めば対象)
不要奨学金 月12万円
+留学準備金 21万円
JASSO 海外留学支援制度
(協定派遣)
在籍校の派遣プログラムに参加する大学生など×
(在籍校のプログラムのみ)
不要月9万円
JASSO 留学時特別増額貸与奨学金JASSOの貸与奨学金を受けている大学生など×
(協定・単位認定の留学のみ)
必要一時金 10万〜50万円
埼玉発世界行き奨学金
(地域活躍コース)
埼玉県にゆかりのある大学生など(18〜39歳)○不要20万円
兵庫県 チャレンジ留学兵庫県内の高校生など・県内の大学などの1年生○
(語学学校の受講料も補助の対象)
不要上限50万円
トビタテの奨学金月額は「家計基準内」の場合(超える場合は月6万円)。留学準備金は15万円に、物価高騰分の増額6万円を足した金額です。

本音:語学学校に通う「だけ」の留学に使える給付型は少ない

最初に、はっきりお伝えしておきます。語学学校で英語を学ぶだけの留学に、そのまま使える国の給付型奨学金はほとんどありません。

  • トビタテ!留学JAPANは、高校生・大学生のどちらの募集要項にも「語学学習のみを行う計画は、支援の対象外」と書かれています
  • JASSOの協定派遣は、在籍している大学などが海外の大学と結んだ協定にもとづくプログラムだけが対象で、学生が自分で申し込むことはできません
  • この記事で確かめた財団などの給付型奨学金は、どれも海外の大学で学ぶ留学が対象で、語学留学は対象外でした

それでも、道がないわけではありません。語学留学で奨学金・支援を受ける方法は、次の3つです。

  1. 語学学習に現地での活動を組み合わせて、トビタテ!留学JAPANに応募する(高校生・大学生など)
  2. 在籍している大学などのフィリピン留学プログラムに参加する(大学生など)
  3. 住んでいる県・市の留学支援を使う(語学留学も対象にしている制度がある)

トビタテ!留学JAPAN(高校生・大学生向け・返済不要)

トビタテ!留学JAPANでフィリピン留学

トビタテ!留学JAPANは、文部科学省と日本学生支援機構(JASSO)が、民間企業などからの寄付で運営している返済不要の奨学金です。2023年度から「新・日本代表プログラム」として、2027年度までの5年間実施されています。

成績や語学力の基準はありません。その代わり、自分で立てた留学計画の中身と面接で選考されます。

語学学習だけの計画は対象外。語学を「準備」として組み込むのは対象

募集要項には、次のように書かれています。

語学学習のみを行う計画は、支援の対象外です。ただし、語学学習が留学全体の準備過程又は補助的位置づけとして計画の一部に含まれている場合は、支援の対象となります。
(出典:2026年度 大学生等対象 募集要項/2026年度 高校生等対象 募集要項)

つまり、語学学校での学習を準備や補助として含め、現地での活動も入れた計画なら応募できます。高校生は「探究活動」、大学生は「実践活動」(インターンシップ、フィールドワーク、ボランティアなど)を計画に入れることが条件です。

計画を立てるときの注意点は3つです。

  • 受け入れ先ごとに受入許可が要る。受け入れ先が複数あるなら、それぞれから受入許可を得ます。受け入れ先は法人や団体に限られ、個人の受け入れは認められません
  • 危険情報のレベルを確かめる。外務省「海外安全ホームページ」でレベル2以上の地域は対象外です。フィリピンは地域によってレベルが違うので、留学先の地域を応募前に確認してください
  • 応募は学校を通す。高校生・大学生とも、在籍している学校を通して応募します。個人で直接は応募できません

高校生等対象(2026年度・第11期)

対象日本の高校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・高専(3年生以下)・専修学校(高等課程)に在籍する生徒
募集人数700人(4つのコースの合計)
留学期間14日以上1年以内
奨学金(フィリピン)1回分12万円(家計基準を超える場合は6万円)。授業料にあたる分もこの中に含まれます
支給回数は「留学日数÷31」(小数点以下は切り上げ)。たとえば30日なら1回分、60日なら2回分
留学準備金(アジア)15万円+増額6万円
計画の条件探究活動を含むこと。留学先で日本や地元の良さを伝える活動、帰国後に経験を伝える活動も必須
2026年度の日程高校から機構への申請期限:第一日程 2026年1月22日/第二日程(新高校1年生のみ)2026年4月21日
公式サイトトビタテ!留学JAPAN【高校生等対象】
出典:トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム【高校生等対象】2026年度(第11期)募集要項(2026年9月24日確認)

大学生等対象(2026年度・第18期)

対象日本の大学・大学院・短大・高専(4年生以上)・専門学校などに在籍し、2026年4月1日時点で30歳以下の人
募集人数250人
留学期間28日以上1年以内(3か月以上を推奨)
奨学金(フィリピン)月12万円(家計基準を超える場合は月6万円)
留学準備金(アジア)15万円+増額6万円
授業料30万円。対象は海外の大学・大学院・短大などの授業料で、語学の習得だけを目的にした科目のみを受ける場合は対象外
計画の条件インターンシップ・フィールドワーク・ボランティアなどの実践活動を含むこと
2026年度の日程大学から機構への申請期限:2026年2月27日(新大学1年生は4月23日)
公式サイトトビタテ!留学JAPAN【大学生等対象】
出典:トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム【大学生等対象】2026年度(第18期)募集要項(2026年9月24日確認)

「家計基準」を超える家庭は採用枠が小さい

月額が変わる「家計基準」は、JASSOの貸与奨学金「第二種奨学金」の家計基準のことです。家計基準を超えていても応募はできますが、採用は全体の1割程度までと決められています。家計基準を満たすかどうかは、応募の前に在籍校で判定してもらいます。

次の募集に間に合わせるには

2026年度分は、学校から機構への申請の締切が、高校生は2026年1月22日(新高校1年生の第二日程は4月21日)、大学生は2月27日(新大学1年生は4月23日)でした。いちばん早い留学開始日は高校生が7月10日、大学生が8月1日なので、留学を始める5か月ほど前には応募が締め切られます。学校の中での締切はこれより早く、学校ごとに決まります。次の募集は、公式サイトで高校生等対象(第12期)が2026年10月、大学生等対象(第19期)が2026年秋ごろに掲載予定とされています。

大学生・短大生・専門学校生は、在籍校の制度も確認

在籍している大学の留学制度を確認する

大学などに在籍しているなら、トビタテの次に確かめたいのが在籍校の制度です。窓口は、大学の国際交流・留学の担当部署です。

JASSO 海外留学支援制度(協定派遣):返済不要

在籍している大学などが、海外の大学などと結んだ協定にもとづいて学生を派遣するプログラム(8日以上1年以内)に参加する人へ、JASSOが奨学金を出す制度です。

対象日本の大学・大学院・短大・高専・専門学校などに在籍し、在籍校の派遣プログラムに参加する人。成績が優秀で、自費だけでの参加が経済的に難しいと在籍校が認めた人
奨学金(フィリピン)月9万円(フィリピンは「C地区」)
渡航支援金一定の家計基準を満たす人に16万円
応募在籍校が募集・選考します。個人では申請できません
注意トビタテ!留学JAPANとの併用はできません
公式サイトJASSO 海外留学支援制度(協定派遣)
出典:JASSO公式サイト・2026年度 国・地域コード表(2026年9月24日確認)

2026年度の採択プログラムの一覧には、大分大学「海外短期語学研修(フィリピン・アテネオ・デ・マニラ大学I, II)」、金沢大学「英語力向上と経済発展の理解を目指すフィリピン留学プログラム」など、フィリピンで英語を学ぶプログラムも入っています。ただし、使えるのは在籍校が用意したプログラムだけです。自分で選んだ語学学校への留学には使えません。

JASSO 留学時特別増額貸与奨学金:返済が必要

JASSOの貸与奨学金(第一種・第二種)を受けている学生は、海外の大学などへ短期留学する間も、条件を満たせば貸与を続けられます。さらに、3か月以上の留学なら、一時金として「留学時特別増額貸与奨学金」を10万円・20万円・30万円・40万円・50万円から選んで借りられます。

ただし、対象になるのは海外の大学・大学院への3か月以上の留学で、在籍校の協定による派遣・交換留学、在籍校が単位を認める留学、大学院生の研究留学のどれかに当たるものに限られます。また、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」を受けられなかった世帯が対象です。返済が必要な奨学金なので、借りる前に返済の計画も立ててください。申込みは在籍校を通して行います(JASSO公式サイト)。

なお、以前あった短期留学向けの貸与奨学金「第二種奨学金(短期留学)」は、2023年度で募集が終わっています。

大学の独自の奨学金も同じ窓口で聞く

大学によっては、学内の留学プログラムや、単位を認める留学に独自の奨学金を出しています。募集は学内だけで行われるので、国際交流・留学の担当部署に「フィリピンの語学研修プログラムはあるか」「使える奨学金はあるか」をまとめて聞くのが早道です。

住んでいる県・市の留学支援(語学留学も対象の例)

県や市の留学支援は、その地域に住んでいる人や、その地域の学校に通っている人が対象です。語学留学を対象にしているかどうかは制度ごとに違います。ここでは、2026年度の募集要項で語学留学が対象だと確かめられた2つを紹介します。

埼玉県「埼玉発世界行き」奨学金(地域活躍コース)

対象2026年4月1日時点で18〜39歳の、大学・大学院・短大に在籍する人。埼玉県内の大学に在籍しているか、本人または保護者が1年以上埼玉県に住んでいることなどが条件
語学留学対象(公式サイトに「語学留学や海外インターンシップも対象」と明記)
期間1か月以上の海外での活動(理系の学生は2週間以上)
金額20万円(返済不要)
人数50人以内
そのほかの条件出発前か帰国後に、埼玉県内の企業・団体でインターンシップに参加すること。卒業後・帰国後に県内で活躍する意思があること
2026年度の募集2026年3月13日〜4月27日(受付は終了)
次の募集2027年度分の募集は、2026年9月24日時点で公式サイトにまだ出ていません
公式サイトグローバル人材育成センター埼玉
出典:2026年度「埼玉発世界行き」奨学金 地域活躍コース 募集要項(2026年9月24日確認)

兵庫県「チャレンジ留学〜HYOGO若者『海外武者修行』応援プロジェクト〜」

対象兵庫県内の高校などに在籍する生徒、または兵庫県内の大学などに在籍する1年生(2026年度から)。どちらも、生計を支えている保護者などが応募締切日に兵庫県内に住んでいること
語学留学対象。補助の対象になる費用に「現地語学学校の受講料・学費等」が明記されています。留学先は、外務省の危険レベル2以上の地域でなければ国を問いません
金額上限50万円(返済不要の補助金。高校生は保護者に、大学1年生は本人に支給)
人数高校生30件程度、新大学1年生5人程度(2026年度)
そのほかの条件2026年度は、おおむね7月1日〜8月31日に留学を始めること。出発前に兵庫県内の施設などを体験し、留学先で兵庫の魅力を伝えること。書類と面接(日本語と英語など)で選考
2026年度の募集2026年3月24日〜4月24日(受付は終了)
次の募集2027年度分の募集は、2026年9月24日時点で公式サイトにまだ出ていません
公式サイト兵庫県 チャレンジ留学
出典:兵庫県公式サイト・令和8年度 高校生募集要項(2026年9月24日確認)

埼玉県・兵庫県とも、募集は3〜4月の約1か月だけでした。県や市の制度は募集期間が短いので、来年度の留学を考えているなら、年明けから公式サイトを確認しておいてください。

自分の住む地域の制度を探す方法

ほかの都道府県・市区町村にも留学支援はあります。次の2つの公式の検索ページで、住んでいる地域や対象者から探せます。

検索で見つけた制度は、必ずその自治体や団体の公式の募集要項で「語学学校への留学が対象か」「期間の条件」「在籍・居住の条件」を確かめてください。

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「まだ学校選びで迷っている」「希望の時期の空室状況を知りたい」という方は、
まずは公式LINEからお気軽にお問い合わせください。

LINEで相談・空室確認

※お見積もり・空室確認はすべて無料です

社会人・シニアの方へ:使える給付型はほとんどありません

この記事で確かめた給付型の制度は、どれも学校に在籍していることが条件です。トビタテ・協定派遣・埼玉県の奨学金は大学などに在籍していること、兵庫県の支援は高校生と新大学1年生が対象です。

年齢制限がなく、社会人も応募できる財団の奨学金もあります。ただし、たとえば重田教育財団の海外留学奨学金は、社会人も応募できる一方で、海外の大学・大学院への正規留学が対象で、語学留学や短期留学は対象外です。

2026年9月時点で当サイトが公式情報を確かめた範囲では、社会人が語学学校への留学に使える国や県の給付型奨学金はありませんでした。社会人・シニアの語学留学は、自分の資金で行く前提で計画を立て、次の節で紹介する方法で費用を抑えるのが現実的です。

語学留学では使えない奨学金(混同しやすいもの)

「留学奨学金」で検索すると出てくる次の奨学金は、海外の大学で学ぶ留学が対象で、語学学校への留学には使えません。

奨学金対象語学留学で使えない理由
JASSO 海外留学支援制度
(学部学位取得型)
海外の大学で学士の学位を取る人学位を取るための留学が対象
JASSO 海外留学支援制度
(大学院学位取得型)
海外の大学院で修士・博士の学位を取る人学位を取るための留学が対象
JASSO 第二種奨学金(海外)海外の大学・大学院で学位を取る人(貸与)学位を取るための留学が対象
業務スーパージャパンドリーム財団大学の派遣留学に参加する大学生2026年度の募集要項で「語学研修を含まず、語学研修目的の留学ではないこと」が条件
重田教育財団 海外留学奨学金海外の大学・大学院への正規留学(残り2学年以上)語学留学・短期留学は対象外
出典:JASSO 海外留学のための奨学金/JASSO 海外留学のための貸与奨学金/業務スーパージャパンドリーム財団/重田教育財団(2026年9月24日確認)

奨学金が使えないときの費用の抑え方

奨学金の条件に合わなくても、フィリピン留学の費用は選び方しだいで大きく変わります。

▲ セブ島留学1か月の費用の内訳と、見落としやすい費用を解説しています
  • 時期を選ぶ:日本の長期休みに重なる時期は、学校によって追加料金がかかり、航空券も高くなります
  • 地域と学校を選ぶ:同じ期間でも、地域・学校・部屋の人数で総額が変わります
  • 期間を目的から決める:何を身につけたいかから逆算して、必要な期間だけ留学します

期間ごとの総額と、節約のポイントは次の記事でくわしく解説しています。

まとめ:奨学金でフィリピン留学を目指す人がやること

  1. 高校生・大学生は、トビタテ!留学JAPANを第一候補にする。語学学習だけでなく、現地での活動を組み合わせた計画にする
  2. 大学生などは、在籍校の国際交流・留学の担当部署に聞く。協定派遣の対象になっているフィリピンのプログラムや、学内の奨学金がないかを確かめる
  3. 住んでいる県・市の制度を検索する。語学留学も対象の制度があるが、募集期間は短い
  4. 社会人・シニアは、自分の資金で行く前提で費用を抑える。語学留学に使える給付型は、ほぼ学生向けに限られる

トビタテ!留学JAPANは留学を始める5か月ほど前に締め切られ、県の制度は春の約1か月しか募集しません。使えそうな制度が見つかったら、留学の時期を決める前に募集要項を読み、締切から逆算して準備を始めてください。

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この記事を書いた人

フィリピン留学Hub代表。2013年からフィリピン・セブ島留学の支援を続けて13年。自身も2度のフィリピン留学を経験し、TOEIC900・IELTS6.5を取得。

語学学校70校以上を現地で視察し、年間1,000件以上の留学相談に対応。学校の良い点も弱点も、見てきたまま正直に書いています。