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フィリピンの大学を卒業したら、どんな仕事に就けるのか。日本に戻って就職するときに不利にならないか。フィリピンの大学への進学を考える高校生と保護者の方が、いちばん気にするところです。
先に結論をお伝えすると、フィリピンの大学を卒業しただけで就職が有利になるわけではありません。国内ランキングで上位の一部の大学を除けば、日本では大学の名前だけで「高学歴」として評価されにくいのが実情です。
一方で、仕事に直結する学部を選び、英語で学んだ力を成績や資格で示し、卒業の時期と日本の採用の時期のずれを見越して動いた人は、日本の大学を出た人にはない強みを持って就職活動ができます。
この記事では、フィリピンの大学を卒業した後の進路と日本人の就職先、日本での学位の扱い、就職活動の時期のずれ、フィリピンで働くときに必要な許可までを順に解説します。
フィリピンの大学への進学の全体像は「フィリピンの大学進学ガイド」にまとめています。
フィリピンの大学で4年間学ぶと、就職活動で強みになるものが3つあります。ただし、どれも卒業すれば自然に身につくものではなく、在学中の過ごし方で差がつきます。

フィリピンの大学は、多くの大学で授業が英語で行われます。講義を英語で聞き、課題やレポートを英語で書き、プレゼンテーションやディスカッションも英語です。4年間続ければ、日常会話だけでなく、専門分野の内容を英語で読み書きし、人前で説明する力がつきます。
ただし、授業の外ではタガログ語や地方の言葉で話す学生が多く、授業の一部がタガログ語になる大学もあります。英語で授業をする決まり(English Policy)があるかは、大学選びの段階で確かめておきましょう。
就職活動で英語力を伝えるには、IELTSやTOEICなどの点数で示すのがいちばん確実です。在学中に英語の資格を取って、力を数字で示せるようにしておくと、面接で話が通りやすくなります。

ビジネス(経営・会計・マーケティング)、IT、エンジニアリング、観光ホスピタリティーなどの学部では、仕事にそのまま使える知識を学べます。フィリピンの大学の多くはアメリカ式の教育で、教科書もアメリカのものを使う大学が多くあります。
英語だけでは、就職活動の強みとしては足りません。「英語で何を学び、何ができるのか」を説明できることが大切で、専門の知識と英語の力の両方があってはじめて、選べる仕事の幅が広がります。

フィリピンの大学には、アジアや中東、アフリカなどから来た留学生もいます。フィリピン人の学生とのグループ課題も多く、考え方や習慣の違う人と一緒に成果を出す経験を4年間積めます。
海外の取引先や外国籍の同僚と働く職場では、この経験がそのまま役に立ちます。面接では「どんな場面で、どう乗り越えたか」を具体的に話せるように、在学中の経験を書き留めておきましょう。
フィリピンの4年制大学を卒業すると、学士(Bachelor)の学位を取得できます。日本に戻ってからの扱いは、大学院に進む場合と就職する場合で分けて考えます。
文部科学省が定める大学院の入学資格では、外国の大学で修業年限3年以上の課程を修了し、学士に相当する学位を得た人は、日本の大学院(修士課程)を受験できます。フィリピンの4年制大学を卒業して学士の学位を得れば、この条件に当てはまります。
出願の前に、大学院によっては卒業証明書や成績証明書(英文)で出願資格の確認を受ける手続きがあります。志望する大学院の募集要項を早めに確かめておきましょう。
日本の会社が海外の大学の卒業をどう評価するかは、会社ごとに決めています。国内ランキングで上位の一部の大学を除けば、大学の名前だけで評価されることはあまりありません。
そのため、面接で見られるのは、専攻した分野・成績・英語の資格・インターンシップなどの経験です。フィリピンの大学を選んだ理由と、そこで身につけた力を、自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。
日本に戻って就職するなら、いちばん気をつけたいのが時期のずれです。フィリピンの大学は、マニラの難関大学を中心に8〜9月ごろに学年が始まる大学が多く、4年目の最後の学期は5〜6月ごろに終わります。卒業式は6〜8月ごろで、日本の「3月卒業・4月入社」とは時期が合いません。地方の大学で1〜2月ごろに入学した場合は、卒業の時期もそれに合わせてずれます。
日本の新卒採用は、政府が経済団体などに要請している日程に沿って進みます。2026年8月にフィリピンの大学に入学した場合(卒業は2030年の夏)を例に、同じ年に日本の大学を卒業する人(2030年3月卒業)の日程と並べると、次のようになります(今の日程が続いた場合)。
| 日本の新卒採用の段階 | 政府が要請している日程 | 2030年3月卒業の場合 | 2026年8月にフィリピンの大学に入学した人では |
|---|---|---|---|
| 会社説明会などの広報活動 | 卒業の前の年度の3月1日以降 | 2029年3月〜 | 3年目の後半の学期 |
| 面接などの採用選考 | 卒業する年度の6月1日以降 | 2029年6月〜 | 3年目が終わったころ |
| 正式な内定 | 卒業する年度の10月1日以降 | 2029年10月〜 | 4年目の前半の学期 |
| 入社 | 卒業後の4月が一般的 | 2030年4月 | まだ在学中(卒業は2030年6〜8月ごろ) |
日本の就職活動は、フィリピンでは3年目の後半から4年目にかけて重なります。日本で働きたい人は、次のどれかの進め方を早めに決めておきましょう。
フィリピンでは、大学を卒業しているかどうかが就職に大きく影響します。卒業生の就職先は幅広く、フィリピン国内だけでなく、海外で働く人も多くいます。

給料の高い仕事が集まるのは、首都マニラです。マニラ首都圏には外資系企業が多く集まり、事務・営業・マーケティングなどの仕事には大学の卒業生が就いています。

ITやエンジニアリングを学び、エンジニアとして働く人も増えています。英語を話せる人が多いため、看護師やエンジニアなどとして海外に移って働く人も少なくありません。
日本人の卒業生の進路は、専攻によってさまざまです。ビジネス・IT・エンジニアリング・観光ホスピタリティーを専攻した人は、求人の多い分野を学んでいるので、選べる仕事の幅が広くなります。

実際の進路では、語学学校の職員、日本語学校の講師、JICAやNGOのスタッフなど、教育や国際協力の仕事に就く人が多くいます。日本に戻って海外とのやり取りが多い会社や外資系企業に就職する人、日本の大学院に進む人もいます。
バギオのコーディリエラ大学を卒業した日本人の体験記では、帰国後に受けた面接で「あなたは何ができますか」と聞かれて答えられなかったことが、大学で専門分野を学ぶと決めたきっかけになっています。在学中はアメリカの教科書で専攻を学び、英語で論文を書き、プレゼンテーションで自分の意見を英語で話せるようになりました。大学選びから卒業までの毎日は、体験記にくわしく書かれています。

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卒業後もフィリピンに残って働きたい人もいます。外国人がフィリピンの会社に雇われて働くには、労働雇用省(DOLE)が出す外国人雇用許可(AEP)と、入国管理局が出す就労ビザ(9g)が必要です。どちらも、雇う会社と一緒に申請するもので、仕事が決まる前に自分だけで取ることはできません。
また、外国人を雇う会社は、その仕事をできるフィリピン人が見つからないことを確かめるために、求人を公告する手続きを求められます。2025年にはこの決まりが厳しくなりました。
そのため、フィリピンで採用されやすいのは、日本語を使う仕事や日本企業との取引に関わる仕事など、フィリピン人では代わりにくい力が求められる仕事です。フィリピンで働くことを考えている人は、在学中から日系企業の求人やインターンシップに目を向けておきましょう。
卒業後の進路を考えるなら、まず学部選びが大切です。仕事に直結しやすい4つの分野と、その分野で評価の高い大学の例をまとめました。国内順位はEduRank 2026の順位です。
| 分野 | 大学の例(国内順位) | 分野ごとのくわしい記事 |
|---|---|---|
| ビジネス(経営・会計) | デ・ラサール大学マニラ校(2位)/アテネオ大学マニラ校(3位)/サン・カルロス大学(8位・セブ) | ビジネスを学べる大学 |
| IT | デ・ラサール大学マニラ校(2位)/マプア大学(7位)/サン・カルロス大学(8位・セブ) | ITを学べる大学 |
| エンジニアリング | フィリピン大学ディリマン校(1位)/サント・トーマス大学(4位)/マプア大学(7位) | エンジニアリングを学べる大学 |
| 観光ホスピタリティー | サント・トーマス大学(4位)/デ・ラサール大学セントベニルデ(21位) | 観光・ホテルを学べる大学 |
ランキングは研究や評判の順位で、入学のしやすさの順位ではありません。上の大学はどれも入試の難しい大学なので、自分の学力と英語力に合った大学を、地方の大学も含めて比べてみましょう。国内の100位までの大学と、18分野の学部で学べる内容と卒業後の仕事は、次の記事にまとめています。


フィリピンの大学を卒業すれば自動的に就職が有利になる、というわけではありません。有利になるのは、次の条件がそろったときです。
入学前の英語の準備や大学選びの進め方は、「フィリピンの大学進学対策」のページで紹介しています。
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フィリピン留学Hub代表。2013年からフィリピン・セブ島留学の支援を続けて13年。自身も2度のフィリピン留学を経験し、TOEIC900・IELTS6.5を取得。
語学学校70校以上を現地で視察し、年間1,000件以上の留学相談に対応。学校の良い点も弱点も、見てきたまま正直に書いています。

フィリピン留学Hubは、セブ島を中心としたフィリピン留学専門のエージェントです。2013年から13年、代表が現地で70校以上を視察してきました。1週間~1ヶ月の短期留学、3ヶ月以上の語学留学、大学正規留学まで、お一人ずつに合う学校と費用をご案内します。
| 日本オフィス : | 福岡県福岡市中央区高砂1-22-2 ARK七番館402 |
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| フィリピンオフィス : | Unit 309, 61 San Rafael St, Corner Buenviaje, Brgy. Plainview, Mandaluyong City, Metro Manila |
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| 会社名 : | ワウルド・スタディ合同会社 |
| 設立日 : | 2014年11月 |
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| 会社案内 : | 運営会社情報、運営者情報、オフィス紹介 |
| 活動実績 : | CSR活動、消費者志向の自主宣言 |
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