フィリピンの大学生活|授業・課題・行事・長期休みと留学生の暮らし

キャンパスライフ

「フィリピンの大学に入ったら、どんな毎日になるの?」と気になっていませんか?

フィリピンの大学は、授業が英語で行われ、学期の区切りや長い休みの時期も日本の大学とは違います。入学してから戸惑わないためには、授業や生活の様子を先に知っておくことが大切です。

この記事では、授業の言葉・学期・1日の時間割・課題とテスト・行事・長期休み・留学生の窓口・住まいと毎日の暮らしを、バギオのコーディリエラ大学を卒業した日本人の体験を交えてまとめました。

フィリピンの大学への正規留学の全体像は「フィリピンの大学進学ガイド」で解説しています。

フィリピンの大学生活をひと目で

まずは、日本の高校生が気になる点を一つの表にまとめました。くわしい内容は、このあと順番に説明します。

項目フィリピンの大学
授業の言葉英語。ただし授業の一部や、授業の外の会話はタガログ語などになることがある
学期セメスター(2学期制)の大学が多い。トライメスター(3学期制)の大学もある
授業のある日月曜〜土曜に授業がある大学もある
授業の形発表(プレゼンテーション)と話し合い(ディスカッション)が多い
課題とテスト課題・小テスト・グループ課題が多く、学期の中で何回かテストがある
長期休み8月に入学する2学期制の大学では、6〜7月ごろが夏休み。大学によって違う
住まい寮がある大学は限られ、空きがなく入れないことも多い。日本人の多くはアパートを借りる

授業は英語。発表と話し合いが中心

先生も教科書も英語

フィリピンの大学の授業は英語で行われます。教室に入ってきた先生が「Good morning, everyone!」とあいさつし、出席確認のあとはクラス全員が英語で自己紹介をする。コーディリエラ大学を卒業した日本人の入学初日は、そんな始まりでした。教科書や授業の内容は、アメリカのものがもとになっています。

教室は、日本の大学の大講義室ほど広いものは少なく、日本の高校の教室くらいの広さのものが多いです。先生はホワイトボードに書いたり、プロジェクターでスライドを映したりしながら授業を進めます。

聞くだけでなく、発表と話し合いが多い

授業は、発表(プレゼンテーション)と話し合い(ディスカッション)が中心です。先生の話を聞いてノートを取るだけの授業より、自分の意見を英語で話す場面がずっと多くなります。専攻も日本より細かく分かれていて、たとえば経営の分野でも、マネジメント・マーケティング・起業・国際経済・ファイナンシャルマネジメント・観光などから選べる大学があります。

授業の一部がタガログ語になることもある

授業は英語が基本ですが、大学によっては授業の一部がタガログ語で行われることがあります。卒業生の大学でも時々タガログ語の授業があり、友人に教わったタガログ語の文章を丸暗記してテストを乗り切ったこともありました。授業が終われば、クラスメイトどうしの会話もタガログ語になります。

英語で授業をする決まり(English Policy)がどこまで守られているかは、大学によって違います。大学を選ぶときに、見学や問い合わせで確かめておきましょう。

入学してすぐは専門用語に苦労する

ワーキングホリデーで英語を使って働いた経験がある卒業生でも、入学してすぐは、学問で使う英単語が足りずに苦労しました。専門用語が次々に出てきて授業の内容が分からず、「落第するのでは」と本気で心配したほどです。

そんなとき助けになったのが、クラスメイトです。「昨日出た宿題は終わった?」と毎日のように連絡をくれる友人がいて、特に最初の3か月は助けられてばかりでした。入試に受かる英語力ではなく、授業についていける英語力を付けてから入学することが、大学生活を楽にするいちばんの準備です。当社が勧める目安は、難関大学でIELTS 6.0〜6.5ほど、地方の大学で5.0〜5.5ほどです。

学期はセメスターとトライメスター

ホーリーエンジェル大学

フィリピンの大学は、セメスター(2学期制)の大学が多く、トライメスター(3学期制)の大学もあります。どちらの制度かで、学期の区切りと休みの時期が変わります。次の表は、8月ごろに学年が始まる大学の例です。

制度学期の区切り(例)長い休み
セメスター(2学期制)1学期:8月〜12月ごろ
2学期:1月〜5月ごろ
6〜7月ごろ(短い夏の学期を開く大学もある)。12月末〜1月初めにも休みがある
トライメスター(3学期制)1学期:8月〜12月ごろ
2学期:1月〜4月ごろ
3学期:5月〜8月ごろ(1学期は14週ほど)
学期と学期の間に短い休みがあり、2学期制のような長い夏休みはない

マニラの難関大学は年1回、8〜9月ごろの入学がほとんどです。地方の大学は8月ごろと1〜2月ごろの年2回入学できるところが多く、1〜2月に入学すると2学期から大学生活が始まります。学期の日程は大学や年によって変わるので、入学する大学の学年暦(Academic Calendar)で確かめましょう。フィリピンの学校の制度全体はフィリピンの学年制度で解説しています。

テストは学期の中で何回かに分けて行われます。卒業生の大学は2学期制で、学期ごとにテストが3回あり、その合計で成績が決まりました。

1日の時間割と1週間の過ごし方

卒業生の大学では、授業は月曜日から土曜日まで、毎日朝から夜までありました。ある1日のスケジュールは次のとおりです。

時間過ごし方
6時起床
8時登校・授業
19時授業が終わって帰宅
23時課題や復習
0時半就寝

家に帰ってからも夜中まで課題と復習をする毎日で、日本の大学生のようにアルバイトをする時間はありませんでした。日曜日は基本的に休みで、部屋の掃除と1週間分の食事の作り置きをして、昼からはマッサージ店へ、夜は友達と外食という過ごし方でした。

授業の曜日や時間は、大学・学部・取る科目によって違います。それでも、課題と予習・復習に追われる時間が長いのは、多くの大学に共通しています。テスト前や課題の締め切り前は、休日も勉強にあてることになります。

課題・小テスト・グループ課題

フィリピンの大学は課題が多く、「次の授業で小テストをします」も日常のことです。課題の中身は学部によって大きく違いますが、大きく分けると次の2つがあります。

種類内容
学内でする課題授業の予習・復習、文献を読んでのレポート、発表の準備など
学外に出る課題アンケート調査や現地の見学など、実際に足を運んで調べるもの

クラスメイトと組んで進めるグループ課題も多く、卒業生はグループの仲間と夜通し課題に取り組んだこともありました。最後は英語で論文を書き、発表で自分の意見を英語で言えるようになります。課題は大変ですが、現地の学生と一緒に作業した時間が、いちばんの思い出になったと卒業生は振り返っています。

学内の行事

フィリピンの大学では、学内の行事がたくさん行われます。行事の数や中身は大学ごとに違いますが、次のようなものがよく行われます。ゲストやタレントを呼んで、にぎやかに開く大学もあります。

  • 創立記念の行事
  • 文化祭
  • スポーツの大会
  • 卒業式

行事は、クラス以外の学生と知り合うよい機会です。授業だけでは友達が増えにくい留学生こそ、積極的に参加してみましょう。

長期休みの過ごし方

8月に入学する2学期制の大学では、いちばん長い休みは2学期が終わったあとの6〜7月ごろです。1学期と2学期の間にも、12月末〜1月初めのクリスマスの時期に休みがあります。休みの時期と長さは大学によって違い、トライメスターの大学には長い夏休みがありません。

夏休みの間に、単位を取れる短い夏の学期(ミッドイヤー)を開く大学もあります。早く単位を取りたい学生や、取りそこねた科目をやり直したい学生が受けています。

フィリピン人の学生は、地方から大学の多い都市に出てきている人が多く、長い休みには地元に帰る学生が多くなります。学生ビザで滞在する留学生は、許可を取らずに働くことはできないので、休みの間に現地でアルバイトをすることはできません。日本に一時帰国して家族と過ごしたり、次の学期の準備をしたりする時間にあてましょう。

留学生の窓口と、困ったときの相談先

ミリアム大学

多くの大学には、留学生向けの窓口(国際課など)や学生課があります。入学の申し込み、寮の申し込みの担当部署、大学が紹介している学生向けのアパートなど、留学生に関わることはまずここで聞くと、どこへ行けばいいかを教えてくれます。

ただし、日本の大学のように手続きが一か所で済むとは限りません。卒業生は入学手続きのとき、事務所で「この書類はここじゃない」「今は担当がいないから明日来て」と言われ、手続きが終わるまで1週間ほどかかりました。このときの話はフィリピンの大学に留学した日本人の体験記で読めます。大学の窓口は英語でのやり取りになるので、聞きたいことを先に紙にまとめてから行くと話が早く進みます。

当社の大学進学サポート(総合アシスト)では、入学手続きや住まい探しと契約の補助(現地スタッフの付き添いを含む)、銀行口座の開設に加えて、入学後のオンライン面談6回と緊急時の連絡窓口で、入学したあとの生活も支えています。内容はフィリピンの大学進学対策のページにまとめています。

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住まいは寮かアパートか

大学に通う間の住まいは、大学の学生寮に入るか、アパートを借りるかが中心です。

住まい特徴
大学の学生寮寮がある大学は限られる。相部屋や大人数の部屋が多く、洗面所やシャワーは共用が多い。寮費に水道光熱費が含まれ、食費は別の大学が多い。現地の学生で埋まり、空きがなくて入れないことも多い
アパート部屋の選択肢が多く、安全面や設備を見て選べる。大学生だけが住めるアパートもある。日本人の留学生の多くはアパートを借りる

卒業生は最初、家賃の安さで部屋を選び、シャワーがなくお湯も出ない部屋に住みました。毎朝4時に起きて水を温めてから体を洗い、洗濯もバケツで手洗いする生活で、数か月後に家賃の高いアパートへ移っています。勉強以外のことに気を取られないよう、少し高くても快適に暮らせる部屋を選ぶことをおすすめします。

寮の部屋・寮費・入り方はフィリピンの大学の学生寮、アパートの探し方と注意点はフィリピンの大学留学の住まい探しにまとめています。

食事と毎日の暮らし

食事は、学食・屋台・レストランでの外食と、アパートでの自炊のどちらもできます。大学の多い街にはスーパーや市場があり、自炊を中心にすれば食費を抑えやすくなります。卒業生は、日曜日に1週間分の食事をまとめて作り、冷凍しておいていました。

一人暮らしでは、日本と違うことがたくさんあります。卒業生が実際に困ったのは、次のようなことでした。

  • お米の種類が違い、日本と同じようには炊けない
  • 日本のように何でもそろうコンビニがない
  • 飲み水は定期的に買う必要がある
  • 電気や水が止まることがあり、3日以上続いたこともある

食費・家賃・水道光熱費など、毎月の生活費の目安はフィリピンの大学留学の費用にまとめています。

治安と、家の中で気をつけること

フィリピン治安

大学に通うなら、最低でも4年間はフィリピンで暮らすことになります。マニラやセブのような大都市は、同じ市の中でも地区によって治安の差が大きい街です。住む場所や夜に出歩く場所は、現地をよく知る人に確かめてから決めましょう。出発の前と滞在中は、外務省の海外安全ホームページで地域ごとの情報も確かめておくと安心です。

スリはどの街にもいます。スマートフォンや財布はバッグに入れ、バッグを体の前に抱えて歩くなど、盗まれないように気をつけましょう。部屋を選ぶときは、塀で囲まれ入口に警備員がいる住宅地や、警備員のいる大学生向けのアパートを選ぶと安心です。

家の中では、戸締まりをしっかりすることが基本です。まだよく知らない人を部屋に招くのは避け、会うときは外で会うようにしましょう。また、フィリピンで暮らすとゴキブリなどの虫は避けられません。苦手な人は、虫よけの用品を日本で買って持っていくと安心です。

大学ごとの違いは、ランキング・ガイド・選び方で確かめる

大学生活の中身は、大学によって大きく変わります。英語で授業をする決まりがどこまで守られているか、外国人の学生がどのくらいいるか、街の中心から通いやすいか、寮があるかは、大学を選ぶときに必ず比べておきたい点です。卒業生も、候補の4校を実際に見学して、こうした点を確かめてから大学を決めました。

大学ごとの位置づけや学費の目安、選び方は、次の記事にまとめています。

まとめ

フィリピンの大学生活の要点をまとめます。

  • 授業は英語で、発表と話し合いが中心。授業の一部がタガログ語になる大学もあるので、英語で授業をする決まりがあるかを確かめる
  • 学期はセメスター(2学期制)の大学が多く、トライメスター(3学期制)の大学もある
  • 課題・小テスト・グループ課題が多く、授業についていける英語力を付けてから入学するのがいちばんの準備
  • 8月に入学する2学期制の大学では、夏休みは6〜7月ごろ。休みの時期は大学によって違う
  • 寮は空きがなく入れないことも多く、日本人の多くはアパートを借りる。少し高くても快適に暮らせる部屋を選ぶ

入学してから慌てないよう、大学生活の様子を知ったうえで、大学選びと準備を進めていきましょう。

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この記事を書いた人

フィリピン留学Hub代表。2013年からフィリピン・セブ島留学の支援を続けて13年。自身も2度のフィリピン留学を経験し、TOEIC900・IELTS6.5を取得。

語学学校70校以上を現地で視察し、年間1,000件以上の留学相談に対応。学校の良い点も弱点も、見てきたまま正直に書いています。