フィリピンの学校の学年制度|K to 12・大学の入学時期・進学率を日本と比較

「フィリピンの学校は何年制?日本の高校を卒業して、すぐにフィリピンの大学に入れるの?」と気になっていませんか?

フィリピンの学校は、2013年に今の「K to 12」という制度に変わりました。中学校と高校の年数も、大学の入学の時期も、日本とは違います。

この記事では、フィリピンへの大学進学を考えている高校生と保護者の方に向けて、次の4つを日本と比べながらまとめました。

  • 幼稚園から高校までの学年制度(K to 12)
  • 大学の入学の時期と学期のしくみ
  • 日本の高校を卒業してから大学を卒業するまでの年表
  • フィリピンの大学進学率と、その移り変わり

フィリピンの大学への正規留学の全体像は「フィリピンの大学進学ガイド」で解説しています。

この記事の確認記録
執筆:田中慎一(代表・現地視察70校以上)/確認:フィリピン留学Hub編集部
最終確認:2026年10月2日
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フィリピンの学校の学年制度(K to 12)

フィリピンの小学校から高校までの学校は、幼稚園1年+小学校6年+中学校4年+高校2年の13年です。この13年をまとめて「基礎教育」と呼び、制度の名前を「K to 12」(ケー・トゥー・トゥエルブ。幼稚園=Kindergarten から Grade 12 まで、の意味)といいます。

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学校学年の呼び方年数年齢の目安日本でいうと
幼稚園
(Kindergarten)
Kindergarten1年5歳幼稚園の年長
小学校
(Elementary School)
Grade 1〜66年6〜11歳小学1〜6年
中学校
(Junior High School)
Grade 7〜104年12〜15歳中学1年〜高校1年
高校
(Senior High School)
Grade 11〜122年16〜17歳高校2〜3年
大学
(University / College)
1〜4年生4年が中心(学部によって違う)18歳〜大学

日本と違うのは、中学校が4年・高校が2年であることと、幼稚園の1年が基礎教育に含まれていることです。小学1年から数えた学年の数は日本と同じ12なので、フィリピンの「Grade 12」は日本の高校3年にあたります。大学に入る年齢は、日本と同じ18歳です。

高校の2年間(Senior High School)では、大学で学びたい分野や将来の仕事に合わせて、学ぶコースを選びます。小学校から高校の新しい学年は、2025年度から6月に始まっています(3月まで)。

2013年までは「小学校6年+高校4年」の10年だった

2012年度までのフィリピンは、小学校6年と高校(High School)4年の10年で基礎教育を終え、16歳ごろで大学に入る制度でした。2013年の法律(共和国法第10533号・基礎教育強化法)で今のK to 12に変わり、幼稚園の1年と高校の2年(Senior High School)が加わりました。

高校の2年は2016年度に全国で始まり、2018年に最初の卒業生が出ました。この2年が加わったことで、フィリピンの大学には2016年度と2017年度の新入生がほとんどいない時期がありました(大学進学率の節でくわしく説明します)。

日本の高校(12年間)の卒業で、フィリピンの大学に出願できるかどうかは大学によって扱いが違います。主な大学の扱いは「フィリピンの大学の入学条件」の記事にまとめています。

フィリピンの大学の入学時期と学期のしくみ

フィリピンの大学には、日本のように全国そろって4月に入学するという決まりがありません。入学の時期は大学ごとに違い、ここが日本の大学進学との大きな違いです。

大学入学の時期
マニラの難関大学年1回(8〜9月ごろ)
地方の大学年2回(8月ごろと1〜2月ごろ)のところが多い

学年暦は大学ごとに決めていて、年によって変わることもあります。6月に1学期を始める大学もあるので、出願する年の学年暦を、大学の公式サイトで必ず確かめてください。

セメスター(2学期制)の大学

フィリピンの大学の多くは、1年を2つの学期に分けるセメスター(2学期制)です。8月ごろに始まる大学の1年は、次のような流れです。

時期内容
8月ごろ入学・1学期が始まる
12月ごろ1学期が終わる・年末年始の休み
1月ごろ2学期が始まる(年2回入学できる大学は、ここでも新入生が入る)
5月ごろ2学期が終わる
6〜7月ごろ長い休み。夏の短い学期(夏期講習)を開く大学もある

たとえばフィリピン大学(UP)ディリマン校は、2026年度の1学期を8月10日に始めます。

トライメスター(3学期制)の大学

1年を3つの学期に分けるトライメスター(3学期制)の大学もあります。デ・ラサール大学は、9月に1学期が始まるトライメスターです(2025年度は9月1日に始まりました)。

学期時期(デ・ラサール大学の例)
1学期9月〜12月
2学期1月〜4月
3学期5月〜8月

トライメスターは1学期が14週ほどで、学期と学期の間の休みは短く、セメスターの大学のような2か月ほどの長い休みはありません。

地方の大学は1〜2月にも入学できる

地方の大学には、バギオ大学やコーディリエラ大学のように、2学期の始まり(1〜2月ごろ)にも新入生を受け入れる大学が多くあります。8月の入学に準備が間に合わなくても、半年後にもう一度入学の機会があるので、日本の学生にとって進めやすい大学です。

一方、マニラの難関大学は入学が年1回で、入試は入学する前の年の夏〜年末にあります。何か月前から何を準備するかは「フィリピンの大学に入学するまでの流れ」の記事で、段階ごとに解説しています。

卒業の時期

卒業式は、最後の学期が終わったあとに大学ごとに行います。8月ごろに入学した人は、4年後の最後の学期を終えて卒業します。卒業式は、大学の一大行事のひとつです。

▲ フィリピンの大学の卒業式の日の様子(マプア大学)

日本の高校を卒業してからの年表(日本の大学と比べて)

日本の高校を3月に卒業して、フィリピンの地方の大学に進む場合の年表です。日本の大学に進む場合と並べました。

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時期日本の大学フィリピンの大学
(8月に入学)
フィリピンの大学
(1〜2月に入学)
高校3年の3月(18歳)高校を卒業高校を卒業高校を卒業
1年目の4月入学英語の準備・書類の準備英語の準備
1年目の7月ごろ1年生フィリピンへ渡り、出願・受験英語の準備・書類の準備
1年目の8月ごろ1年生入学(1学期)英語の準備・書類の準備
1年目の12月ごろ1年生1学期が終わるフィリピンへ渡り、出願・受験
2年目の1〜2月ごろ1年生2学期入学
4年後3月に卒業(22歳)最後の学期を終えて卒業(22歳)最後の学期を終えて卒業(22〜23歳)

地方の大学なら、高校を卒業した年の8月ごろに入学できます。入試は英語力を測る試験が中心で、入学の1か月ほど前にフィリピンへ渡り、大学の窓口で申し込んで受験します。

マニラの難関大学に高校卒業と同じ年に入学するには、遅くとも高校3年の6月ごろまでに書類の準備を始め、高校3年の夏〜年末に出願・受験します。入試は数学・科学・英語など、フィリピン人の受験生と同じ科目です。英語力の目安は、当社では難関大学でIELTS 6.0〜6.5ほど、地方の大学で5.0〜5.5ほどとしています。英語の準備の進め方は「フィリピンの大学進学対策」のページにまとめています。

日本で就職する場合の時期のずれ

日本の大学生の就職活動は、政府が会社に求めている日程で、大学3年の3月に会社説明会などが始まり、4年の6月から面接などの選考、4年の10月から正式な内定という流れです。そのまま翌年4月に入社します。

フィリピンの大学は卒業の時期が3月ではないので、この日程とずれます。日本で働きたい場合は、時期を決めずに採用する会社(通年採用)や秋に入社できる会社に応募するか、卒業した翌年の4月の入社を目指します。政府も会社に、海外に留学した学生のための通年採用などを求めています。卒業後の進路の考え方は「フィリピンの大学を卒業した後の進路」の記事で紹介しています。

フィリピンの大学進学率は約47%(2024年)|日本・東南アジアと比較

世界の国の進学率を比べるときは、世界銀行の「高等教育の総就学率」を使います。大学・短大など高校より上の学校に通う人の数を、高校を卒業した後の5歳分の年代の人口で割った数字です。この数字で、フィリピンは47.4%(2024年)です。

国高等教育の総就学率年
日本64.5%2023年
タイ49.1%2025年
フィリピン47.4%2024年
インドネシア44.9%2023年
マレーシア38.5%2024年
ベトナム37.6%2024年

(世界銀行・各国の最新の年)

フィリピンの数字は日本より低いものの、インドネシア・マレーシア・ベトナムを上回り、タイに近い水準です。年齢に関係なく在学者を数えるので、日本の文部科学省が出す「大学進学率」とは数え方が違います。

進学率の移り変わり

年フィリピンの高等教育の総就学率
2010年27.8%
2016年38.3%
2018年28.1%
2020年31.6%
2022年38.4%
2024年47.4%

2016年に38.3%まで上がったあと、2018年に28.1%まで下がりました。これは、高校に2年(Senior High School)が加わり、2016年と2017年は高校の卒業生がほとんど出ず、大学の新入生が大きく減ったためです。最初の卒業生が2018年に大学に入り、2019年から数字は戻り始めました。

その後に大きく伸びた主な理由は、2017年にできた、国公立大学の授業料を無料にする法律(共和国法第10931号)です。家庭の費用の負担が軽くなり、大学に進むフィリピン人の学生が増えました。授業料が無料になるのはフィリピン人の学生で、日本人などの留学生は授業料を払います。日本人が払う学費と生活費の目安は「フィリピンの大学留学の費用」の記事で解説しています。

日本人が入学しやすいフィリピンの大学8校

入学の時期と入試の中身を考えると、日本の学生には、年2回入学できて英語力の試験や面接で出願できる地方の大学が進めやすい大学です。大学進学ガイドで紹介している8校を、国内の順位と学費の目安とあわせてまとめました。

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大学地域国内順位
(EduRank 2026)
入試の難しさ
(当社の分類)
学費の目安
(2021年時点の目安)
サウスウェスタン大学セブ68位Bクラス約18万円/年
シリマン大学ドゥマゲテ10位Bクラス約15万円/年
サン・カルロス大学セブ8位Aクラス約15万円〜/年
セントロ・エスコラール大学マニラ81位Aクラス約15万円〜/年
ホセ・リサール大学マニラ93位Bクラス約16万円〜/年
バギオ大学バギオ90位Bクラス約10万円〜/年
コーディリエラ大学バギオ99位Bクラス約10万円〜/年
セントルイス大学バギオ83位Aクラス約12万円〜/年

Aクラスは入試はあるものの難しすぎない大学、Bクラスは入試なしか、英語の面接など英語力の確認だけで出願できる大学です。シリマン大学は1901年、コーディリエラ大学は1946年にできた、歴史のある私立大学です。

8校それぞれの特徴は「フィリピンの大学進学ガイド」、国内の順位と日本の大学と比べた偏差値の目安は「フィリピンの大学ランキング」で紹介しています。

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まとめ

  • フィリピンの学年制度は「K to 12」。幼稚園1年+小学校6年+中学校4年+高校2年の13年で、2013年の法律で今の形になった
  • 小学1年から数えた学年は日本と同じ12。大学に入る年齢は日本と同じ18歳
  • 大学の入学は、マニラの難関大学が年1回(8〜9月ごろ)、地方の大学は年2回(8月ごろと1〜2月ごろ)が多い。学年暦は出願する年に大学の公式サイトで確かめる
  • 地方の大学なら、日本の高校を3月に卒業した年の8月ごろに入学でき、4年後に卒業する。卒業が3月ではないので、日本で就職するなら通年採用・秋の入社・翌年4月の入社を考えておく
  • フィリピンの大学進学率(高等教育の総就学率)は47.4%(2024年)。高校の2年の延長で一度下がり、2017年の授業料無料化の法律のあとに大きく伸びた

フィリピンの大学は、入学の時期も入試の時期も大学ごとに違います。目指す大学を早めに決めて、入学する月から逆算して準備を始めましょう。出願できる条件は「フィリピンの大学の入学条件」の記事で確かめられます。

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この記事を書いた人

フィリピン留学Hub代表。2013年からフィリピン・セブ島留学の支援を続けて13年。自身も2度のフィリピン留学を経験し、TOEIC900・IELTS6.5を取得。

語学学校70校以上を現地で視察し、年間1,000件以上の留学相談に対応。学校の良い点も弱点も、見てきたまま正直に書いています。