【2024最新】フィリピンの祝日を解説|突然の祝日にも対応しよう

フィリピンの祝日

フィリピンは多種多様な文化と宗教が混在する国で、特にキリスト教とイスラム教などの宗教的な記念日や祝日が多く見られます。また、日本では考えられませんが、地域ごとに祝日(ホーリーウィーク)が制定されているため、全ての地域の祝日を知ることは困難です。

更に、フィリピンの祝日は毎年変わることが多く、急な祝日の変更や制定も珍しくありません。この記事では、そんなフィリピンの祝日をリストで紹介すると同時に、フィリピンの主な行事についても解説します。

目次

2024年フィリピンの祝日カレンダー

2024年のフィリピンの祝日カレンダーを紹介します。こちらはフィリピン政府が発表したものに基づいていますが、イスラム教の祝日はイスラム暦の都合で変わったり、フィリピンの各地域ごとに新たに休日やホーリーウィークが制定されることがあることも知っておいてください。

日付 曜日 祝日名 種類
1月1日 月曜 新年 正式休日
1月2日 火曜 特別休暇 特別休業
2月10日 土曜 春節 特別休業日
2月25日 日曜 エドゥサ革命の日 特別休業日
3月28日 木曜 聖木曜日 正式休日
3月29日 金曜 聖金曜日 正式休日
3月30日 土曜 聖土曜日 特別休業日
4月9日 火曜 勇者の日 正式休日
4月10日 水曜 イスラム教断食明け大祭 正式休日
5月1日 水曜 メーデー 正式休日
6月12日 水曜 独立記念日 正式休日
7月17日 水曜 イスラム教犠牲祭 正式休日
8月21日 水曜 ニノイ・アキノ記念日 特別休業日
8月26日 月曜 英雄の日 正式休日
11月1日 金曜 諸聖人の日 特別休業日
11月2日 土曜 特別休業日 特別休業日
11月30日 土曜 ボニファシオ記念日 正式休
12月8日 日曜 無原罪の聖母の日 正式休日
12月25日 水曜 クリスマス 正式休日
12月30日 月曜 リサール記念日 正式休日
12月31日 火曜 大晦日 特別休業日

2024年セブの祝日

2023/9/22時点:2024年の正式な祝日の発表はまだないため、現時点で分かっている祝日をまとめています。

philippines-holiday-2024

*こちらは変更になる可能性があります。

2024年マニラの祝日

2023/9/22時点:2024年の正式な祝日の発表はまだないため、現時点で分かっている祝日をまとめています。

日付 祝日名
1月1日 新年(New Year’s Day)
2月10日 中国の旧正月(Chinese New Year)
2月25日 エドサ革命記念日(EDSA People Power Revolution Anniversary)
3月28日 聖木曜日(Maundy Thursday)
3月29日 聖金曜日(Good Friday)
4月9日 バターン・コラージュ記念日(Araw ng Kagitingan)
5月1日 労働の日(Labor Day)
6月12日 独立記念日(Independence Day)
8月19日 ケソン市の日(Quezon City Day)
8月26日 国家英雄の日(National Heroes Day)
11月1日 諸聖人の日(All Saints’ Day)
11月30日 ボニファシオの日(Bonifacio Day)
12月25日 クリスマス(Christmas Day)
12月30日 リサールの日(Rizal Day)
12月31日 大晦日(New Year’s Eve)

*こちらは変更になる可能性があります。

フィリピンの大型連休・長期連休

フィリピンでは2024年に大型連休が3月下旬と12月下旬に入っています。3/28(木)~3/31(日)の4連休、12/28(土)~1/1(水)の5連休です。それ以外にも2連休や3連休となる日程もあるため、旅行や留学でフィリピンに訪れる方は注意してください。

フィリピンの突然の祝日制定と対応について

フィリピンの祝日に関する変更と注意点

突然の祝日・休日への対応

フィリピンでは、政府や大統領の判断によって、突然祝日が制定されることがあります。これは、特別な記念日やイベント、災害や緊急事態などに対応するための措置ですが、このことで多くの学校や公共機関、観光地、お店などが休みになるため、フィリピンを訪れる人にとっては不便や混乱を招いています。

実際に起きた急遽制定された祝日・休日の例としては、以下のようなものがあります。

  • 2017年11月13日から15日:東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の開催に伴い、首都マニラで特別休業日が宣言。
  • 2018年1月23日:フィリピン第一共和国の成立120周年を記念して、ブラカン州で特別祝祭日が宣言。
  • 2019年1月21日:ムスリム自治地域の拡大を問う住民投票の実施に伴い、関係する地域で特別休業日が宣言。
  • 2020年3月16日から5月31日:新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、ルソン島全域で強化コミュニティ隔離(ECQ)が宣言。

フィリピンの祝日は、本当に急に制定されることがよくあるため、予定していたスケジュールが大幅にくるってしまう事があるよ。更にフィリピンでは日本人と違って時間通りにいかないことが多々あるので、スケジュール通りに事が運ばないという事を肝に銘じておこう!

土日に祝日が重なる場合の対応

フィリピンでは、大事な祝祭日が土日に重なる場合、特別なルールが適用されます。例えば、以下のようなフィリピン人にとって歴史的な背景を持つ重要な休日には、フィリピン全土でさまざまなイベントや式典が行われるため、日程が土日に重なる場合、日程の変更や追加休日が大統領令によって決まることがあります。

独立記念日(毎年6月12日)

1898年6月12日にフィリピン革命軍がスペインからの独立を宣言したことを記念する日で、且つフィリピン国旗が初めて掲げられた日。独立記念日はフィリピン最大の祝日で、各地でパレードや式典が行われる。

リサール記念日(12月30日)

1896年12月30日にスペイン植民地政府によって処刑されたフィリピンの国民的英雄ホセ・リサールの死を追悼する日。リサールはフィリピン独立運動の指導者であり、小説家、詩人、医師、教育者など多方面で活躍。リサール記念日は国旗を半旗にすることが義務付けられており、マニラのリサール公園では彼の銅像に花輪が捧げられる。

ボニファシオ記念日(11月30日)

1863年11月30日に生まれたフィリピン革命軍の創設者であり、フィリピン独立運動の指導者であったアンドレス・ボニファシオの誕生日を祝う日。ボニファシオは1896年にスペインに対する武装蜂起を開始し、フィリピン革命の父と呼ばれている。ボニファシオ記念日は国旗を掲揚することが義務付けられており、マニラやカローカンなど彼のゆかりの地では彼の像に花輪が捧げられている。

勇者の日(4月9日)

1942年4月9日に第二次世界大戦中にバターン半島でアメリカ・フィリピン連合軍が日本軍と争った結果、日本軍が勝利してフィリピン・アメリカ人捕虜を100km近くの距離を歩かせて収容所まで連れて行ったとされる「バターン死の行進」により多くの死者が出たため、この時の死者を追悼するための日。者の日は国旗を半旗にすることが義務付けられており、バターン州やパンパンガ州などでは追悼式典や生存者への賞賛が行われている。

エドゥサ革命の日(2月25日)

1986年2月25日にマルコス大統領が退陣し、コラソン・アキノ政権が発足したことを記念する日。この政権交代はエドゥサ通りで行われた平和的な市民デモや軍部の離反などによって実現。エドゥサ革命はフィリピン史上最大の民主化運動として評価されている 。

 

フィリピンの主な祭りと行事(ホーリーウィーク)

フィリピンには、国の多様な文化や宗教・歴史を反映した様々な行事や祭りが開催されています。フィリピン人は祭りや行事を通して、帰省して顔を合わせることで離れていても家族や友人との家族を深め続けています。そのようなフィリピンの祝日にも関連した代表的なイベントごとには以下のようなものがあります。

フィリピンの大型連休『ホーリーウィーク』

ホーリーウィーク

フィリピンのホーリーウィークは、キリスト教の重要な祭日の一つで、多くのフィリピン人がこの期間を神聖に過ごします。2023年のホーリーウィークでは、特に4月6日の聖木曜日、4月7日の聖金曜日、そして4月8日の土曜日が注目されます。これらの日は、イエス・キリストの受難と十字架刑を追悼する日として、フィリピン全土で特別な儀式や行事が行われます。

フィリピンのお盆『All Saints’ Day』

ホーリーウィーク

フィリピンでは、11月1日を「諸聖人の日」として祝います。この日は、フィリピンの祝祭日の中でも特別な位置を占めており、多くのフィリピン人が故人を偲び、墓参りを行います。また、11月2日は「死者の日」として、故人の魂を慰める日とされています。フィリピンでは、これらの日を「特別な休日」として扱い、家族や親しい人々と共に過ごすことが一般的です。

セブ最大の祭り『シヌログフェスティバル』

シヌログフェスティバル

シヌログフェスティバルは、ビサヤ諸島中部にあるセブ州の州都セブ市で毎年1月に開催されるフィリピン最大の祭りです。この祭りは、セブ島で最初にキリスト教が伝えられたことを記念するとともに、古代から崇められていた子供の神シニュログ(Santo Niño)への信仰を表現するものです。

シヌログフェスティバルは、9日間にわたってさまざまなイベントが行われますが、最も盛大なものは、第3日曜日に行われるグランドパレードです。このパレードでは、約5000人のダンサーや約3000人のドラマーが、カラフルな衣装や楽器を身につけて、シニュログの像を先頭にして、市内を練り歩きます。ダンスは、水や火や風などの自然現象や、戦闘や収穫などの人間の営みを表現するもので、ビサヤ地方独自の文化や歴史を反映しています。

シヌログフェスティバルは、フィリピン人だけでなく、世界中から多くの観光客が訪れる人気の祭りです。セブ市では、この期間中に様々な催し物や割引サービスなどを提供しています。また、セブ市以外にも、ダバオ市やマニラ市などでも同様の祭りが開催されています。シヌログフェスティバルは、フィリピンの宗教的な伝統と現代的なエンターテイメントが融合した魅力的な祭りです。

長寿が叶う『ブラック・ナザレ』

ブラック・ナザレ

ブラック・ナザレとは、マニラ市のキアポ教会に祀られている黒く焼けた木で作られたイエス・キリストの像です。この像は、奇跡を起こすと信じられている聖なる存在です。毎年1月9日には、数百万人の信者が集まって、キアポ教会からルネタ公園まで約6キロメートルの距離を歩く行列が行われます。この行列は、トランスラシオンと呼ばれており、フィリピン最大の宗教的な行事の一つです。ブラック・ナザレは、フィリピン人の信仰心や献身心、苦難や希望を象徴するもので、フィリピンの文化や歴史に深く根付いた存在です。

長寿が叶うと信じられている祭りだけど、毎年死者が続出という謎のデンジャラスイベント・・軽い気持ちで参加しない方がいいです。

クリスマスシーズンとお正月

クリスマスシーズンとお正月

フィリピンはASEAN唯一のキリスト教の国で、クリスマスは家族で集まる大事な日として、なんと12月16日から1月の第一日曜日までの22日間がクリスマスシーズンとされています。また、フィリピンでは、バーマンスといってSeptember(9月), October(10月), Nobember(11月), December(12月)とバー(ber)が付く月は「クリスマスシーズン」となっているため、ショッピングモールやホテルなど9月から至る所でクリスマス・デコレーションやツリーを見ることができます。

クリスマスシーズン中は、会社の同僚や友人とクリスマスパーティーを行う事が一般的で、多くのフィリピン人がクリスマスイブとクリスマスには家族と一緒に過ごします。その反面、フィリピンでは年末年始は日本と違って長期休暇は殆どありません。祝日となる12月31日と1月1日は各地でカウントダウンのイベントや打ち上げ花火をして若者が楽しんでいる様子を見ることができます。

 

【参考文献情報】

https://www.jetro.go.jp/world/asia/ph/holiday.html(参照日:2023-8-27)
https://www.asean-economy.com/holiday/holiday-philippine(参照日:2023-8-27)
https://philippinetravel.jp/sinulog-festival/(参照日:2023-8-27)
https://philippinetravel.jp/feast-of-the-black-nazarene/(参照日:2023-8-27)

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