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営業時間:平日9時〜18時
ラ・トリニダードの最大のお祭りである「 ストロベリーフェスティバル (Strawberry Festival)」。
特産品であるいちごを宣伝するためのお祭りで、華やかなストリートパレードやギネス記録に登録された世界一大きなストロベリーケーキ、その他盛りだくさんのイベントが3月の1カ月間開催されます。
今回は、ラ・トリニダード町役場の観光課に勤務している私がストロベリーフェスティバルの見どころについてご紹介します。
留学生、観光客のみなさん、せっかくフィリピンに来たならジプニーに挑戦しませんか?
バギオからラ・トリニダードはジプニーで25~35分、運賃はたったの10ペソです。また、乗り換えがなく、バギオ市内にある下記のジプニー乗り場から乗車できます。
ジプニー車内でお金をドライバーに渡した際に、行き先と渡した金額を聞いてきます。
例えば、10ペソを渡した場合、「Sangapulo(サガプロ)? 」、20ペソを渡した場合、「Twenty?」です。
自分の渡した額について、聞かれた場合は、
Maysa KM5「マイサ ケーム ファイブ! (1人でKM5まで!)」
人数と行き先をイロカノ語で答えちゃいましょう。KMとはバギオ中心地からの距離になります。(会場のラ・トリニダードの町役場はバギオ中心地からおよそ5キロの距離です。)
降車に関しては好きな場所で下してくれますので、降りたい場所で「Para po」と言えば、ジプニーが停まってくれます。
長い留学生活なのでせっかくなら英語以外にも現地語を覚えたい、喋ってみたい方!
数字「1~10」は現地語で何というのでしょう。家庭教師のPrinzに聞いてみました。
タガログ語 Filipino | イロカノ語 Ilocano | |
1 | isa | maysa |
2 | dalawa | duwa |
3 | tatlo | tallo |
4 | apat | uppat |
5 | lima | lima |
6 | anim | ennem |
7 | pito | pito |
8 | walo | walo |
9 | siyam | siyam |
10 | sampu | sangapulo |
私は勤務地であるラ・トリニダードの町役場まで毎日ジプニーで通っています。これまでジプニー内でスリなどの犯罪被害に遭ったこともなく、危機管理さえきちんとできていれば、危険な目に遭うことはないでしょう。
ストロベリーフェスティバルはラ・トリニダードの特産品であるいちごを宣伝するためのお祭りで、毎年3月のおよそ1カ月間、多くのイベントが開催されます。
上記は、2019年度 ストロベリーフェスティバルのスケジュールです。
たくさんイベントがあって分からない方のために、今回はこの中で私が観光客におすすめする2大イベントとその他の見どころをご紹介します。
1つ目は、今年は3月18日に開催されたプレセレモニーにあたるイベントで、イゴロットの文化を理解できる「Owik」、「Multi-Cultural Celebration」、「Civic Parade」です。
2つ目は、今年は3月23日に開催されたメインイベントで、「Drum and Lyre, Street Dancing & Float Parade」と「Giant Strawberry Cake」です。
Owikとは、Igorot(イゴロット)の伝統で豚を屠殺し、長老が豚の肝臓を見て、幸運を決定する儀式です。
苦手な方もいらっしゃると思うので、写真を厳選して説明します。初めて実物を見たときは衝撃でしたが、これもイゴロットの文化を伝えるうえで知っていただきたい伝統です。
最初にこのような可愛い豚さんがトラックに乗せられてやってきます。これから起こることをまだ知らないのか、とってもリラックスしています。
黒色の豚はフィリピン産でピンク色の豚よりも希少価値があり、高価です。安い豚で1頭10,000ペソ(約2万円)から購入できます。
やはり、スリムなピンクの豚と比較すると大きくまるまる太っていることが分かります。だんだんと豚も何かを察するのか、とても暴れるため、このように縛り付けておきます。
屠殺前から最中は最も地位のある者、このケースでは市長さんがGangsaやSolibaoの楽器の演奏と共に民族舞踊を踊ります。
敷いた草の上に豚を乗せ、2~3人で抑えてます。徐々に仲間が屠殺されていく中で怖さからなのか、失禁してしまう豚もいます。
尖った木の枝で豚のお腹あたりを刺していきます。この時に豚がすごい鳴き声で苦しむのですが、この時の鳴き声から「Owik」という儀式の名称がついたようです。
豚の血が至る所に垂れています。ここに来てから鳥や豚を屠殺してきたので、今では見慣れた光景です。
豚をこのようにガスバーナーで丸焼きにしていきます。
ここまでくると美味しそうですね。この後に豚を解体していきますが、焼けているのは外側部分のみです。
解体するといろいろ出てきて、とてもグロテスクなので写真は割愛して、
解体後の肝臓を見せてもらいました。
白色の部分の胆嚢(Gall bladder)が綺麗だと良いらしいです。この部分の状態が良くないと縁起が悪いということで、さらに豚を屠殺するそうです。
次にご紹介するのがCivic Paradeで朝早くから多くの団体がポスター片手に、パフォーマンスをしながら行進します。
市民の方々はラ・トリニダード町役場の前の通りである「Halsema Highway」を行進し、最終的に町役場の体育館に到着します。
この日は私も体育館前で受付を行いました。これも活動の一環です。
同日の午後から開催されたMulti-Cultural Celebrationでは、マレーシアの方々が訪問されたり、日本やアメリカのボランティアの話題が出たり、国際交友も積極的に行っていることをアピールしていました。
シニアの方々も大活躍です。フィリピンではイベントで踊りを披露する際にこのように必ず衣装を揃えて臨みます。モチーフと言われ、リユニオンと言われる親族会、結婚式などでもイメージカラーを決めています。
こちらは学生による合唱です。イベント時、ゲスト対応の際は必ず民族衣装を着られます。
Owikでも使われた伝統的な楽器の演奏と共に民族衣装を身にまとった市民の方々が踊りを披露します。
Igorotの文化に興味がある方はこれらのイベントに参加されてみてください。
ストロベリーフェスティバルの最大の見どころがこの「Drum and Lyre, Street Dancing & Float Parade」で、今年は3月23日の朝7時半頃~11時まで開催されました。
こちらがストリートダンスになります。
どの団体も特産品であるいちごや花に関連した衣装を身にまとい、とっても可愛いです!
さすが歌、ダンスが大好きなフィリピン人!とてもパフォーマンスのクオリティが高いです。
そして、こんな間近でパレードを見ることができました。なぜなら、
最前列のメディア関係者の席を用意していただけたからです。
これは友達に撮っていただいた一枚で、多くの見物客やメディアが訪れていることが分かります。
ラ・トリニダードの町役場前はたくさんの見物客でごった返すので、早めに席を確保しましょう。祭りの開始時刻の1時間前くらいには会場に着くことをおすすめします。
こちらの団体はベンゲットの民族衣装を着ています。
ベンゲットの民族衣装はこの赤と黒のボーダー柄で、多くの団体がコルディリェラ行政地域やラ・トリニダードをコンセプトにしたパフォーマンスをしています。
住民の方々はイゴロットの文化や地元に誇りを持っています。かつて、Igorot jokeで立ち入り禁止になった有名人もいるんです。
ジョークが大好きなフィリピン人ですが、宗教、文化に関する話題については配慮する必要があります。
誇り高き文化がある地域で観光のお仕事をさせていただけることはとても光栄ですが、正しい情報を伝えなければならないというプレッシャーもあり、追放されないように日々勉強しています。
子どもたちの「Happy Strawberry Festival 2019!!!」これ可愛すぎでしょ。文章では伝えることができないこの愛らしいパフォーマンスをぜひ祭りで見ていただきたいです。
こちらは地元の小学生でしょうか。ダンスではなく寸劇を披露されてました。
この年齢でも民族舞踊を上手に踊り、地元の特色をしっかり理解して演技しているので、素晴らしいなと感心しました。
こちらの黄色のブラウスの衣装はカリンガ(Kalinga)の衣装ですね。コルディリェラ(Cordillera)行政地域の民族衣装は全て素敵です。
ベンゲットの民族衣装をアレンジした可愛い衣装がこちら!Tシャツは特産品のいちごがワンポイントとなっていていいですね。
パフォーマンスで使われる小物も華やかで可愛いです。ラ・トリニダードは「Valley Of Colors」の観光キャンペーンのもと、アートで町の観光産業を盛り上げています。
祭り、観光地、その辺にあるジプニーすらもカラフルで私は大好きです。
各パフォーマンスの合間にこのようなフロートも披露されます。
ラ・トリニダードには16のバランガイ(村)があるのですが、各バランガイがリサイクル素材と草花の部門に分かれて、フロートの出来栄えを競います。
もし見逃してしまっても大丈夫! パレード後に町役場の前に全てのフロートが掲示されるため、そこで写真撮影することが可能です。
ストロベリーフェスティバル2019の動画はこちらになります!
パレートが長引いた関係もあり、次のイベントが町役場内で同時進行で開催されていました。
もう一つの見どころであるのが「ジャイアントストロベリーケーキ(Giant Strawberry Cake)」で、チケットはたったの20ペソ(2019年8月現在: 40円)です。
出遅れたのですが、なんとか食べられる前の綺麗なケーキの撮影に成功。たくさんのメディアも来ており、インタビューもされました。
このイベントは、毎年ストロベリーフェスティバルの期間中に行われており、2004年には世界最大のストロベリーケーキとして、ギネス記録に登録されています。
ケーキの前に立ってみると分かるのですが、とても大きいです。
ただ、それも数十分経てば、このとおり全てなくなりますので、お求めの方はお早めに!ちなみに1人たったの20ペソですが、ケーキの味は美味しく、ボリュームもあります。特にいちごのソースがちょうどよい甘酸っぱさで私は大量に自宅に持って帰りました。
大好物であるいちごが常に新鮮な状態で安く手に入るので、ラ・トリニダード素晴らしいです。
パレード後は町役場の前にフロートが飾られます。こちらがリサイクル素材で作成したフロートですね。
この辺りはコスプレ大会があったり、アニメが好きな方がとても多いです。外国人と日本のアニメの話ができるところも任地が好きな理由の一つですね。あと、日本語を喋れる方も多く、日本に対する印象は良いかと思います。
私も民族衣装を借りて写真を撮ってみました。見物客はパレード後にフロートと写真を撮ることができます。
このフロートでは、ラ・トリニダードのSealにもなっている「Kayabang」というバスケットが使用されています。市場に行くとよく見かけるのですが、野菜を運ぶ目的で使用されます。
「My Home My Pride」はストロベリーフェスティバル2019のスローガンです。この一文からも地元に誇りを持っていることが伝わってきます。
これは草花のフロートになります。数日経つと枯れて汚くなるので、撮影はパレードの翌日までに済ませた方がよいでしょう。
ちなみに私が着用しているベンゲットの民族衣装に関しては、安いもので2000ペソから購入できます。フィリピンの他の地域では印象的な民族衣装はあまりないので、ここコルディリェラ行政地域に来ていただいた際には、ぜひ着ていただきたいです。
民族衣装を着たいけれど、短期の留学、観光で購入するのは少し気が引けるなと感じる方!
そんな時は、私が配属されている観光課に来てください。数は限られますが、衣装の貸し出し、着付けもお手伝いしますよ。
ストロベリーフェスティバルの期間中、町役場敷地内の「Municipal Park」にて、いちごの加工品、スイーツが販売されています!
私が実際に食べて、美味しい!と思ったものをご紹介していきます。
Strawberry Shake Php 30.00 (2019年8月現在: 約61円)
タピオカの入ったいちごシェイクです。このクオリティでたったの60円!いちごのつぶつぶの食感がしっかり残っているところもいいですね。3月の1か月間毎日飲んでました。
Strawberry Cup Cake Php 30.00 (2019年8月現在: 約61円)
上記のシェイクと同じくらいのお値段で食べられるのがこのいちごのカップケーキです。
Strawberry Cake Php 70.00 (2019年8月現在: 約61円)
ラ・トリニダードで美味しいケーキを提供することで有名な「Sinner or Saint Cafe」が販売しているストロベリーケーキです。
お店自慢の様々なケーキが祭りの会場で食べれます。おすすめはこのストロベリーケーキ、カモテケーキ、あとは抹茶ケーキですね。
出店では他にもお土産に最適なお菓子や小物が販売されています。
町役場の体育館には小さなお土産さんも併設しており、ストロベリーファームとは異なったお土産が買えます。
コーヒーワイン、ライスワイン、ストロベリーワインなど、フィリピンの他のエリアでは見かけないお土産が販売されていますので、おすすめです。
ストロベリーフェスティバルの期間中に開催されるのが、このミス・ミスター ラ・トリニダードコンテスト!フィリピン人はミスコンが大好き。
衣装の披露、インタビュー、ダンス、歌などの審査があり、容姿、知性、タレント性などを競います。
フィリピンの他の地域も訪れて個人的に感じたことなのですが、このコルディリェラ地域の方々は顔立ちの整った方が多い気がします。
演出も凝っていて、壮大な音楽と共に会場の裏から各バランガイのミス、ミスターに選ばれた方々が登場されます。
候補者のポスターを掲げた席からは応援団の声援が響き渡り、かなりの盛り上がりです。
これはリサイクル素材で作った衣装を競う部門で、多くの方々が地元をコンセプトにした衣装を着飾っています。
ちなみに、このピンクの衣装は観光課の職員が制作した衣装でフィリピン人はこういうのを作るのが非常に上手です。
※観光課職員は頻繁に開催されるイベントの対応で常に大忙しです。
この辺の方は日本人に近い素朴で真面目な方が多く、フィリピンの他の地域の方々からは「優秀な人材が多い」や「容姿の良い人が多い」、「信用できる」など好印象のようです。
フィリピン全体でもいえることだと思いますが、彼らのタレント性や自分への自信、それを認めてあげる環境があることは素晴らしいなと私は思います。
参加番号と名前、バランガイ名を叫んで、ポーズを決めます!か、かわいい…!
「え、これ何で作ってるの?」とびっくりするくらい凝った衣装で登場します。
リサイクル素材の衣装披露が終わった後は、カジュアルな衣装を着替えて、女性参加者全員で決めポースです。
他にもベンゲットの民族衣装をアレンジした華やかなコスチュームで登場されたりもします。
このイベント、19時半から開催されたのですが、終わったのがなんと深夜の1,2時でした。パレードで早朝4時半起床だったこともあり、フィリピンあるあるの「賞状(Certificate)」タイムで睡魔が襲ってきて、私は0時あたりで切り上げ、公用車で送っていただきました。
フィリピンでのミスコンに参加される際は、長期戦になることを頭の片隅に入れておくといいですよ。
ストロベリーフェスティバルを締めくくるのがこのバランガイナイト!晩餐会みたいなものでしょうか。
各バランガイが統一した衣装を着て、町役場の体育館に訪れます。この体育館はイベントでよく使用され、イベントの前日になると町役場職員総出でアレンジを始めます。
この規模のセッティングを半日で仕上げるんですよ。。フィリピン人のイベントに対する意気込みや全力で楽しむ姿勢は本当にすごいの一言です。
この衣装もそれぞれの団体で作ったものでしょうか。とても気合が入っています。
無料でジュース、特産品であるアラビカコーヒー、スナックを食べることができます。町役場の予算のほとんどが飲食物に使われているんじゃないかと思うくらい、毎回イベントでは食事、飲み物、スナックが提供されます。
無料のフェイスペインティングです。イメージを伝えれば、希望のとおりに仕上げてくれます。
観光課のOJTの子たちに連れていかれ、私はラ・トリニダードの特産品であるいちごと蝶々を描いていただきました。
このようにフィリピン人はいつも笑顔で幸せそうです。世界幸福度ランキング2位の国の理由が住んでみて理解できました。
あれだけのイベント続きで「いつこの練習したの?」と不思議に感じるくらい、凝ったパフォーマンスが続きます。歌とダンスの部門に分かれて、各バランガイがパフォーマンスを披露します。
子供から大人まで全力で競い合って楽しそうです。
フィリピン人はタレント性を競うのが大好きで、優れたパフォーマンスをした団体には、後日表彰式でフィリピンあるあるの「賞状(Certificate)」と賞金等が授与されます。
これらのイベントは観光客には知れ渡っておらず、身内だけで楽しんでいるようですが、フィリピン人の国民性がよく反映されているイベントですので、おすすめします!
ラ・トリニダードの最大のお祭りである「 ストロベリーフェスティバル (Strawberry Festival)」はいかがでしたでしょうか。
3月は乾季にあたり、天候が安定している他、祭り自体もおよそ1カ月間にわたって開催されるため、上記でおすすめしたイベントの開催日を狙いながらご都合が良いタイミングでバギオの隣町「ラ・トリニダード」にお越しください。
謙虚で温かいラ・トリニダード市民の皆さんとみなさんの訪問をお待ちしています!
観光地 | Municipality of La Trinidad |
予算 | 100 – 200ペソ |
営業時間 | 平日8:00~17:00 |
住所 | Km 5 La Trinidad, Benguet 2601 |
電話 | (074) 422 – 2601 |
公式サイト | https://www.latrinidad.gov.ph |