ワーホリに必要な英語力は?英語が話せないまま行くとどうなるか|行く前に何ヶ月で何を身につけるか

エプロンを着けてキッチンで働く2人と「ワーホリに必要な英語力は?」の文字

ワーホリのビザを申請するときに、英語の試験の点数は求められません。英語力がゼロに近くても、ワーホリに行くことはできます。ただ、英語が話せないまま行くと、仕事探しと毎日の生活の両方で困ります。

出発の時点で目指したいのは、英語力の国際的なものさし(CEFR)でB1=自分の経験や希望を、ある程度自分の言葉で説明できる段階です。一方で、フィリピン留学Hubにワーホリ前の相談に来る方の多くは、A1〜A2(決まった表現や身近な話題で、短いやり取りをする段階)から準備を始めます。

この記事では、英語が話せないままワーホリに行くとどうなるか、行く前に何ヶ月で何を身につければいいかを、留学前の相談と、フィリピンで英語を準備してからワーホリへ行った人の実例をもとにまとめます。

この記事の30秒まとめ

  • ワーホリのビザに英語の条件はありません。困るのは仕事探しと生活です
  • 出発の目安はCEFRのB1。自分の経験や希望を、ある程度自分の言葉で説明できる段階です
  • 英語が話せないまま行くと、英語をほとんど使わない仕事に流れやすく、英語が伸びないまま期間が過ぎてしまうことがあります
  • 行く前の準備は、英語がほとんど初めての人や、決まった表現で短いやり取りができる程度の人(A1〜A2)で3ヶ月、自分のことをある程度英語で説明できる人(B1前後)で2ヶ月が目安です。英語がほとんど初めての人が1ヶ月だけ行くのでは、土台が薄くなります
  • TOEICの点数に決まりはありません。点数より、その場で英語で受け答えできるかが大事です

この記事の確認記録
執筆:田中慎一(代表・現地視察70校以上)/確認:フィリピン留学Hub編集部
最終確認:2026年10月27日
誤りに気づかれたらお問い合わせフォームへ。確認して訂正します。

ワーホリに英語力は必要?ビザの条件はないが、困るのは「仕事探し」と「生活」

ワーホリのビザには、英語の試験の点数の条件がありません。年齢などの条件は国ごとに違い、変わることもあるので、行き先の国の公式の案内で確かめてください。

条件がないからといって、英語力がいらないわけではありません。ワーホリは、現地で仕事を探し、自分で部屋を借りて暮らす制度です。英語で仕事を探し、英語で暮らすことが前提になっています。英語が足りないと、次の2つの場面で困ります。

仕事探しで困ること

  • 英文の履歴書(レジュメ)を送っても返事が来ない
  • カフェやお店に直接行っても、面接で受け答えができずに断られる
  • 仕事が決まっても、日本食レストラン(ジャパレス)や農場(ファーム)など、英語をほとんど使わない仕事に限られる

面接では、英語の正確さだけでなく、聞かれたことにその場で答えられるか、落ち着いて受け答えできるかが見られます。英文の履歴書の書き方と面接の準備は、ワーホリのレジュメ(英文履歴書)の書き方で、仕事が見つかった2人の実物の見本と一緒に紹介しています。

生活で困ること

仕事より先に困るのが、毎日の生活です。相手の英語が聞き取れないのに聞き返せず、とりあえず笑って「Yes」と答えてしまう。すると会話がそこで終わり、だんだん日本人の友達と過ごす時間が増えていきます。

部屋を借りるときの保証金、車を借りるときの補償、働くときの時給や勤務時間など、お金や契約にかかわる確認も英語です。フィリピンで3ヶ月準備してからニュージーランドへワーホリに行った方は、家探しや契約で「このお金は保証金ですか?」まで自分で確かめられた、と話しています。

ワーホリに必要な英語力の目安|CEFRで見るとB1

「英語力」と言っても人によって思い浮かべるものが違うので、ここでは英語力の国際的なものさしであるCEFR(セファール)で考えます。A1からC2までの6段階で、数字が大きいほど上の段階です。

段階英語でできることワーホリでは
A1・A2決まった表現や身近な話題で、短いやり取りをする聞き返す・自分から質問することが難しく、仕事探しで苦戦しやすい。相談に来る方の多くがこの段階
B1旅行中の多くの場面に対応でき、自分の経験や希望を、ある程度自分の言葉で説明できる出発の目安。カフェやレストランの接客など、英語を使う仕事にも応募しやすくなり、選べる仕事の幅が広がる
B2慣れた話題なら、理由を言いながら意見のやり取りに加われるアルバイトや職場での会話を、英語を使う経験として生かしやすい。準備は面接と履歴書に絞れる(4週間のワーホリ準備コースから入れる学校もある)

英語を使う仕事に就きたいなら、出発の時点で少なくともB1を目指してください。A1・A2のまま行くと、選べる仕事が英語をほとんど使わない仕事にほぼ限られ、英語が伸びないまま期間が過ぎてしまうことがあります。

B1に近づいたかどうかは、次のようなことができるかで考えると分かりやすくなります。

  • 聞き取れなかったとき、英語で聞き返せる
  • 自分から質問できる
  • 自分の仕事の経験や、ワーホリでしたいことを、短くても自分の言葉で説明できる
  • 知らない単語があっても、別の言い方で伝えようとできる

TOEICは何点あればいい?

ワーホリにTOEICの点数の決まりはありません。仕事探しで見られるのは点数より、その場で英語で受け答えできるかです。

実際に、ワーホリの準備でセブ島に留学した方は「学生時代、英語のテストの点数は取れていたのですが、実際に話すとなると全くしゃべれない」と話しています。点数があっても、話す練習をしていなければ、面接や職場では使えません。

点数の変化の例としては、フィリピンで3ヶ月学んでからニュージーランドへワーホリに行った方が、TOEICで520点から710点に上がっています。留学前は、海外旅行では身振り手振りと単語で乗り切るレベルだったそうです。点数は目安の1つとして使い、準備のゴールは上のB1の「できること」で考えてください。

英語ができない・話せないままワーホリに行くとどうなる?

英語が話せないまま出発した人の多くは、次のような流れをたどります。

  1. 「現地で語学学校に通えばなんとかなる」と、英語に自信がないまま出発する
  2. 仕事探しでつまずき、英語をほとんど使わない仕事に就く
  3. 職場でも生活でも英語を話す時間が増えず、英語が伸びないまま期間が過ぎる
▲ ワーホリの前に語学留学は必要か、ワーホリ先でつまずきやすい流れと一緒に解説しています

ワーホリの途中や終わったあと、次の国へ移る前などに、英語を学び直すためにフィリピンへ来る方もいます。ワーホリ先で英語が足りず、日本食レストランでしか働けなかったという方や、現地の語学学校に数ヶ月通ったものの、会話が決まった形のやり取りから伸びなかったという方です。

ワーホリでよくある失敗の流れと、その対策は、次の記事で体験談と一緒に詳しく紹介しています。

ワーホリ前の英語の勉強は何ヶ月?今の英語力で決める

準備の期間は、今の英語力で決めます。フィリピンの語学学校で準備する場合の目安は次のとおりです。

今の英語力準備の期間の目安考え方
英語がほとんど初めて・決まった表現で短いやり取りをする段階(A1〜A2)3ヶ月基礎から始めて、話す練習と仕事探しの準備まで進めるのに必要な、最低限の期間
自分の経験や希望を、ある程度英語で説明できる(B1前後)2ヶ月出発の目安には届いているが、面接や接客の英語は別に練習が要る。基礎を固める時間を短くし、面接と履歴書の準備に時間を使う
すでにB2前後1ヶ月前後面接と履歴書、接客の英語に絞って仕上げる

この目安は、バギオのA&J ECOのワーホリ準備コースが、英語力ごとに分けている期間(A2以上は12週間、B1以上は8週間、B2以上は4週間)とも合います。A1から始める方は、これより長くなることがあります。

英語がほとんど初めての方が1ヶ月だけ行くのは、短すぎます。1ヶ月では基礎を固めたところで終わり、ワーホリ先で使うには土台が薄いままです。

3ヶ月でB1に届くかどうかは、始めたときの英語力と、授業のほかにどれだけ勉強したかで人によって変わります。期間だけで決めず、上の「B1に近づいたか」の4つの項目を目安にして、届いていなければ出発を遅らせるか、フィリピンでの期間を延ばすことも考えてください。

相談では、「仕事を辞めて1ヶ月だけフィリピンで学び、そのままワーホリへ」という計画で来られる方もいます。英語がほとんど初めての方に、1ヶ月ではワーホリ先で働ける英語にするのは難しいとお伝えし、2ヶ月に延ばして組み直した例があります。英語がほとんど初めてなら3ヶ月が目安ですが、出発の時期が決まっていて3ヶ月がどうしても取れないときも、2ヶ月は確保したいところです。

3ヶ月の準備で身につけること

3ヶ月の準備は、だいたい次の3段階で進みます。学校やコースによって、順番や時期は前後します。たとえばA&J ECOの12週間のワーホリ準備コースは、最初の4週間が一般英語、そのあとの8週間が英文の履歴書・面接の練習と、レストランバーでの実習という順番です。

時期身につけること
1ヶ月目文法と単語の土台を固め、英語で話すことに慣れる。聞き返す・質問する練習
2ヶ月目自分の経験や希望を説明する練習を増やす。英文の履歴書を作り、面接の受け答えを練習する
3ヶ月目接客や面接の場面を想定した練習。学校によっては、実際のお店で働く実習

フィリピンの語学学校はマンツーマンの授業が中心で、1日に話す量が多いのが特徴です。日本で独学をしていると話す時間がほとんど取れませんが、マンツーマンなら毎日、聞き返す・質問する・説明する練習をくり返せます。

ワーホリ準備コースには、入学の目安になる英語力がある

フィリピンには、英文の履歴書づくり・面接の練習・接客の実習まで行う「ワーホリ準備コース」がある学校があります。ただし、学校ごとに入学の英語力の目安があります。

学校ワーホリ準備コースの入学の目安
A&J ECO(バギオ)4週間コースはB2以上、8週間コースはB1以上、12週間コースはA2以上(4・8・12週間から選ぶ)
CELLA Premium(セブ島)A2以上・4週間から

英語に自信がない人ほど期間を長く取る組み方になっていて、A&J ECOの12週間コースも最初の4週間は一般英語から始まります。A1の段階から始める場合は、一般英語のコースで土台を作ってからワーホリ準備コースへ進む組み方になります。どの学校・どのコースが合うかは、今の英語力と出発までの期間で変わります。

フィリピンの学校の申し込みは、フィリピンへ行く3ヶ月〜半年前が目安です。日本にいる間は、中学の英文法と基本の単語を復習しておくと、フィリピンでの授業を話す練習に多く使えます。

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30歳前後で時間がない人の英語の準備

ワーホリ前の相談では、「29歳で時間がない」「30歳・31歳でも間に合うか」という声もよく聞きます。ワーホリのビザは国ごとに年齢の上限があり、多くの国では申請できるのは30歳までです。条件は変わることがあるので、行き先の国の公式の案内で、申請の締め切りと合わせて確かめてください。

時間が限られているときほど、ビザの申請の締め切りから逆算して、英語の準備をいつから何ヶ月するかを先に決めるのがおすすめです。仕事を辞めてから2〜3ヶ月フィリピンで学び、そのあとワーホリへ進む組み方がよくあります。英語がほとんど初めてなら3ヶ月、B1前後なら2ヶ月が目安なのは、年齢に関係なく同じです。

仕事を辞めて留学する時期の考え方や、帰国後の仕事の話は、社会人の留学の記事で紹介しています。

フィリピンで英語を準備してからワーホリへ行った人の例

TOEICの節で紹介した、フィリピンで3ヶ月学んでからニュージーランドでワーホリをした方は、学校で受けた英文の履歴書の書き方と、仕事の面接で自分をアピールする練習が、現地の仕事探しに役立ったそうです。ニュージーランドに入ってからも英語ですぐに友達を作ることができ、心配していたフィリピン人の先生の訛りで困ることもなかったといいます。

この方の話は、2カ国留学とは?フィリピン→オーストラリアの費用・期間と4つのプランの体験談で紹介しています。

ワーホリの前にセブ島やバギオで英語を準備した方の体験談です。学校の選び方、英語を話す時間を増やす工夫、費用まで、それぞれの言葉で話しています。

よくある質問|ワーホリに必要な英語力

英語力ゼロでもワーホリに行けますか?

ワーホリのビザに英語の条件はないので、行くことはできます。ただ、英語が話せないままだと、仕事探しで苦戦し、英語をほとんど使わない仕事に限られやすくなります。英語がほとんど初めての方は、出発前に少なくとも3ヶ月、英語を準備するのがおすすめです。

ワーホリにTOEICは何点必要ですか?

決まった点数はありません。仕事探しでは、点数よりも、その場で英語で受け答えできるかが見られます。目安は、CEFRのB1(自分の経験や希望を、ある程度自分の言葉で説明できる段階)です。フィリピンで3ヶ月学んで、TOEICが520点から710点に上がった例もあります。

ワーホリ前の英語の勉強は、日本だけでできますか?

文法と単語の土台づくりは、日本でもできます。中学の英文法を復習しておくと役に立ちます。ただ、聞き返す・質問する・自分のことを説明するといった話す練習は、毎日長い時間英語を話す環境の方が進めやすく、フィリピンのマンツーマンの授業はこの練習に向いています。

英語に自信がなくても、ワーホリ準備コースに入れますか?

学校ごとに入学の目安があります。たとえばA&J ECOのワーホリ準備コースは12週間ならA2以上、CELLA PremiumはA2以上です。A1の段階から始める方は、一般英語のコースで土台を作ってから進むか、期間を長めに取ります。

ワーホリ前の英語の準備は、1ヶ月でも意味がありますか?

英語を話すことに慣れるという意味では、1ヶ月でも効果はあります。ただ、英語がほとんど初めての方がワーホリの準備として1ヶ月だけ行くのは短すぎます。基礎を固めたところで終わり、ワーホリ先で使うには土台が薄いままです。B1前後の方なら2ヶ月、すでにB2前後の方なら、面接と履歴書に絞って1ヶ月前後で仕上げる使い方があります。

まとめ|ワーホリの英語は「B1」を目指して、行く前に準備する

  • ワーホリのビザに英語の条件はないが、仕事探しと生活で英語が必要になる
  • 出発の目安はCEFRのB1。自分の経験や希望を、ある程度自分の言葉で説明できる段階
  • 準備の期間は、英語がほとんど初めての人で3ヶ月、B1前後の人で2ヶ月が目安
  • TOEICの点数より、その場で受け答えできるかが大事

今の英語力で何ヶ月・どのコースがよいかは、人によって変わります。迷ったら、今の英語力と出発の予定を教えてください。準備の期間とコースを一緒に考えます。

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この記事を書いた人

フィリピン留学Hub代表。2013年からフィリピン・セブ島留学の支援を続けて13年。自身も2度のフィリピン留学を経験し、TOEIC900・IELTS6.5を取得。

語学学校70校以上を現地で視察し、年間1,000件以上の留学相談に対応。学校の良い点も弱点も、見てきたまま正直に書いています。